堀江貴文「結婚という制度に縛られなくていい」 結婚は「田んぼを守るためのシステム」だ

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結婚制度に縛られることはない、という堀江貴文氏。1度は結婚してみた経験則から、結婚観について語ってもらった(撮影:梅谷秀司)  
かつて、とある女性と夫婦関係にあった実業家の堀江貴文氏。当時の経験を振り返って、「結婚はしなくてもいい」と考えるようになったという。その理由を新刊『捨て本』から一部抜粋、再構成して紹介します。

僕は1999年に1度、結婚している。仕事がめちゃくちゃに忙しく、多くのトラブルを抱えすぎて、精神的にやや不安定に陥っていた。そんなとき当時付き合っていた女性が、うっかり妊娠してしまった。

結婚すれば少しは気持ちが安定するかもしれない、と淡い期待を持って、結婚した。子どもも生まれるので、同時に都内に家も買った。しかし……、結婚生活は、安定にはほど遠かった。

妻からは週末は子育てにフルで関わるようにプレッシャーをかけられた。どうしても外せない案件で週末に出かけようものなら、すごい勢いで非難された。夫の家事分担は、当然すぎるほど当然の役割だと思う。僕も基本的には賛成だが、2000年前後の僕の状況は、特殊すぎた。

かつての妻との「すれ違い」

ネットバブルの勢いも相まって事業は急拡大。海外展開や多数の事業をさばくのに、1分1秒を惜しんで駆け回っていた。そのへんの中小企業の資産価値の数十社分に匹敵する、巨額のお金を毎日のように取り扱い、緊張の糸は常時、張りつめていた。

せめて家に帰ったときぐらいは、ぐったり寝ていたいのに……。妻にはそんな僕が「怠慢」とか「責任逃れ」に見えていたのだ。

できちゃった婚に近いので、お互いの性格とか価値観をよく吟味せず、僕たちは一緒になった。そのせいで、結婚してからぶつかったり、後味の悪いケンカを繰り返すことが多かった。

彼女は「学資保険に入ってほしい」という派だった。まったく意味がわからない。ほかの著書などでさんざん述べているように、保険は無意味だと、どんなに説明しても聞き入れてくれなかった。

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