「新型タント」に乗って感じたN-BOXとの違い

走りや乗り心地にどのような特徴があるのか

筆者が第3世代タントを最後にしっかり乗ったのは、2019年5月。走行距離1000km程度の新車をレンタカーで4日間借りて東北各県を回った。結果として「かなり疲れた」。

新型タント カスタムRSの外観(筆者撮影)

疲れの原因は、タントの走りの物足りなさだ。乗り心地については、第3世代になってからも段階的な改善がみられるが、ハンドリングについては「根本的に手を加えないとどうにもならない」という印象を持つほど、N-BOXとの差が歴然だった。

こうした両車の差は、新型タントが「ゼロベースで新開発した軽量高剛性プラットフォーム」の採用によって大幅に“縮まった”。「埋まった」とか「超えた」のではなく、あくまでも「縮まった」のだ。これこそが、筆者の想定内だった。

N-BOXの得意領域まで踏み込まず 

新型タントの走りの進化は、ゼロベースから開発した新プラットフォーム採用によって実現している。技術的な詳細については、ダイハツのホームページをご確認いただくとするが、第3世代までとはまったく違うクルマに仕上がっていることは事実だ。結果として「疲れないクルマ」になった。

乗り心地の評価軸であるNVH、N(ノイズ:音)、V(バイブレーション:振動)、H(ハーシュネス:路面からの突き上げ)は、第3世代とは雲泥の差だ。

新型タントXのインテリア(筆者撮影)

ハンドリングについても、とくにカスタムRSでは、15インチタイヤ装着でハンドリングの手ごたえがガッシリしている。14インチタイヤのXでも、パワステの重さはカスタム並みにやや重で、走り全体ががっしり&しっかりした印象だ。

コーナーリング中に、ハンドルの切り足しなどの修正を加えても、クルマ全体がすぐに反応してくれる。第3世代ではこうしたコーナーリング中の動きに余裕がないことが、長時間運転での疲れの大きな原因だった。

こうして走りのレベルが一気に上昇した新型タントだが、走りのよさという指標でN-BOXと比較した場合、N-BOXに軍配が上がると筆者は感じた。

その理由は大きく2つある。1つは、前述のNVHの中のH(ハーシュネス:路面からの突き上げ)で、N-BOXのほうが収まりは早い。これはサスペンションの設計要件というより、採用しているショックアブソーバーやブッシュと呼ばれるゴム製品の原価に影響していると、筆者はみる。

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