夏に「体臭のきつい人」は汗の管理法を知らない 衣服の生乾きに注意、香水は解決にならない

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天然繊維の肌着は汗を吸収してくれますが、そのキャパシティーには限界があります。1日を終えて帰宅したとき、「湿った肌着から汗くさいにおいがする!」という経験は誰しもあるのではないでしょうか。汗を吸った肌着に皮膚が触れ、常在菌が汗を分解し、1日着込んだ肌着からにおいが発生するからです。

一方、速乾機能や接触冷感など、ユニクロのエアリズムのような肌着を「機能性下着」といいます。ナイロン84%、ポリウレタン16%の肌着は、「毛細管現象」という科学的アプローチによって、脇から発生した汗を肌着全体に分散させてくれます。ただし、肌着自体は汗を吸ってくれません。ところが、菌に分解される前に、汗が蒸発しやすい環境がつくられます。

もちろん、それでも汗を拭う必要がゼロになる訳ではありませんが、頻度は下げられます。例えば、使い捨ての制汗デオドラントシートの消費量を減らせば節約にもなるでしょう。このとき、ミニタオルのようなもので汗を拭く人も多いですが、私は使い捨ての制汗シートを強く薦めています。

「いちいち買っていたらもったいない」という意見もあるでしょう。ただ、夜まで同じミニタオルを使っていれば、汗とともに拭った皮膚常在菌でタオル自体が臭くなります。

「習慣化」しやすいデオドラントを選ぼう!

とはいえ、習慣化できなければにおい対策の意味がありません。そこで、自分が習慣化しやすいタイプのデオドラントを選びましょう。使い捨ての制汗シートのみならず、スプレー式やロールオン式など、さまざまなタイプがあります。

私はスプレー式が性に合いますが、目立つので外出先では使っていません。そこで、今年はスティック状の固形粉末デオドラントを試しています。個人的感想になってしまいますが、塗っても脇が湿らない固形粉末タイプは私にピッタリでした。

ワイシャツの第3ボタンを開けて隙間に手を入れ拭うことで、体の動きをコンパクトに抑えられるので、手早くケアすることができます。

「速乾機能の肌着」と「デオドラントの習慣化」を意識し、菌に分解される前に汗を拭うのが、効果的なにおい対策です。ただし、体臭はクリアしても、服の生乾き臭で損をするワケにもいきません。梅雨が終わっても油断は禁物です。ゲリラ豪雨など、雨で濡れてしまった後のケアが大切なのです。

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