このドライバーモニターⅡは「自動検出式ドライバー異常時対応システム/EDSS」とも連動する。EDSSとは運転中のドライバーが突発的な事象によって運転の継続ができなくなった場合に、乗員や乗客のボタン操作によって、同一車線内に車両を完全停止させる機能だ。2016年3月に世界に先駆けて国土交通省によってガイドラインが策定され、日野自動車では2018年に発売した大型観光バス「セレガ」で標準装備化している。
世界初となる先進安全技術
今回発表となった「自動検出式EDSS」は、ドライバーモニターⅡを併用することで、ドライバーの姿勢崩れや開眼状態の自動検出が可能になった。また、自動検出式EDSSは2018年3月のガイドライン第2弾にのっとった機能であり、こちらは世界で初めて実装される先進安全技術でもある。
作動内容は以下の通り。①ドライバーが目を閉じた状態で、突っ伏したり横倒れしたりなど運転操作の継続ができない状態で、②車線逸脱を報知する「車線逸脱警報装置」の警報ブザーにも反応できない時点で作動要件が満たされ、③減速度0.245Gを発する制動力(システムが自動で行うブレーキ操作)を伴って同一車線内に完全停止する。ちなみに減速度0.245Gのブレーキングとは、体感的に少し強めのブレーキ力。例えば乗用車を運転中、前方信号機の赤点灯を認識してゆったり停止する際の強さが0.15G程度とされている。
大型トラック向けのサイトアラウンドモニターシステムは、丁字路などで左右方向から来る車両や自転車(移動していることが条件)を前バンパー下部左右に1カ所ずつ搭載したミリ波レーダーで検出し、その存在を警報ブザーとディスプレイ表示で知らせる機能。警報ブザーは左右に配置された車内スピーカーを使い、しかも接近方向側のスピーカーのみが鳴るため、ドライバーは接近方向の把握も同時に行える。
小型トラック向けに開発された、A/前進誤発進抑制、B/クリアランスソナー、C/低速衝突被害軽減機能の3機能は車両前部のグリル左右(日野自動車のCIマーク左右付近)に2カ所と、前バンパー下部に2カ所の合計4つの超音波ソナーを用いて機能させる。
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