英語が話せない人がわかってない基本中の基本 ネイティブと同じ文法と単語の選び方が必要

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このように、ネイティブの気持ちに沿った形で文法や単語のイメージをつかんだら、次のステップだ。話せるようになるにはどうすればよいか。

答えは簡単だ。できる限り多くの英文を覚えること。多くの英文を取り込めば、語彙や表現の幅が広がりさまざまな状況に対応できるようになる。

会話に欠かせないトレーニング法

お勧めしたいのが音読だ。英文を声に出せば、頭での理解だけにとどまらず、耳や口を使った感覚に落とし込むことができる。

皆さんも、「声に出して初めて言葉の意味が腑に落ちた」という経験をお持ちではないだろうか。そもそも、口から一度も発したことのない言葉を会話で使うことなどできない。音読は会話のための欠くことのできないトレーニングだ。

話すための音読は、音読する英文の理解から始まる。丸暗記ではなく、「ネイティブはどんな意識や気持ちで単語を選び英文を作っているのか」を、なぞりながら声に出すのが重要だ。

また、音読の練習をするときには、日本語訳をできるだけ意識せず、日本語文で表現された「状況」を英語で述べるよう心がけたい。日本語と英語とでは極端に語順が異なるため、日本語文から直訳しようとしないこと。「日本語訳は単なるきっかけ作り」と割り切ろう。

文法を身に付け、基本単語のイメージを習得、発音もそこそこ、音読・暗唱を通じて、英文のストックもある──。この段階にまで到達できればすばらしい。あとは、海外のテレビ番組や映画、ネイティブたちとの会話や交流の中で、新しい表現に触れて覚えていこう。

私自身、知らない単語や自分では作ることのできない文に出合うと、いつもメモしている。暇ができるとパソコンに打ち込んでプリントアウトし、電車の中で「モゴモゴ」と唱えている。それはこのうえもなく楽しい時間だ。皆さんにとっても有意義な時間の使い方になるに違いない。(談)

『週刊東洋経済』6月8日号(6月3日発売)の特集は「最短やり直し英語」です。
週刊東洋経済編集部
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