ただ、一連のシステムには課題もある。NECと成田空港が実現した今回の仕組みは、搭乗手続きに欠かせない出入国審査が対象になっていない。実は日本のパスポート所持者は、すでに出入国審査で顔認証システムを利用できる。ここでは昨年夏からパナソニック製の認証ゲートが導入されている。パスポートを機械に読み込み、正面にあるカメラで顔写真を撮影・照合するというものだ。
入国審査ゲートではパナソニックに軍配
この顔認証ゲートの入札にはNECとパナソニックを含む5社が参加したが、結果的にパナソニックが受注を勝ち取った。前出の受川氏は、「パスポートのICチップに入っている写真とその場で撮影した顔写真を照合するだけなので、高い技術力は必要ない。そのうえユーザーインターフェースなどの総合的なデザインで力が及ばなかった。勉強させてもらった」と振り返る。
当該エリアの管轄が空港ではなく、法務省入国管理局という事情もある。成田空港の濱田常務は、「将来的には出入国審査も1つのIDでできたほうが利便性は高いので、引き続き入国管理局との協議を進めたい」と語った。
この記事は有料会員限定です
残り 1533文字
