医師が明かす「いい歯医者」を選ぶ"14のコツ"

もはやコンビニより多い歯科医院の見分け方

また、受付のスタッフが、他の患者さんたちに「次の定期検診はどうしましょうか?」などと頻繁に聞いている様子がうかがえれば、安心ですね。

次に、「歯だけでなく全身の健康指導をしてくれること」。特に歯周病の治療では病気を進行させないために禁煙をすすめたり、関連する病気である糖尿病などの状態を確認してくれる歯科医師がのぞましいです。

腕がよくなければ患者さんには紹介しない

「自信のない治療は他の歯科医師に紹介できる」こともポイントです。

先日、堀ちえみさんの公表で話題になった舌がん、うちの歯科医院でも疑いのある患者さんがときどきいらっしゃいますが、万が一の場合を考え、近くにある総合病院の口腔外科を紹介しています。実際、紹介したうちの何人かは舌がんと診断されました。

若林健史(わかばやし けんじ)/歯科医師。若林歯科医院院長。1982年、日本大学松戸歯学部卒業。1989年、東京都渋谷区代官山にて開業。2014年、代官山から恵比寿南に移転。日本大学客員教授、日本歯周病学会理事、日本臨床歯周病学会副理事長を務める。歯周病専門医・指導医として、歯科医師向けや一般市民向けの講演多数。テレビCMにも出演(写真:AERA dot.)

「親知らず」も抜歯が難しいものは無理に抜くと大出血につながりかねないので、「この先生なら」という親知らず専門のベテラン歯科医師や、抜歯に精通した先生方がおられる総合病院や歯科大学の口腔外科に紹介しています。

また、転勤などで遠方に行く患者さんから、「引っ越し先でかかれる歯科医院を教えてください」と相談されることがありますが、その際は私の知り合いの歯科医師がその地域にいればその中から、「この歯科医師なら大丈夫」という人を紹介しています。知り合いがいない地域はその近くで開業している歯科医師から、紹介してもらいます。

実は歯科医師の世界は意外と狭く、互いの腕はよくわかるものです。どんなに気が合う友人でも、腕がよくなければ患者さんには紹介しないことは、断言しておきます(遊びと仕事はわけています)。

最後に……。ちょっと裏技的になりますが、受診先のスタッフやその家族が勤め先の歯科医院にかかっているかどうかを聞くのもいい方法です。目の前で治療の様子を見ている歯科衛生士に聞けば間違いないでしょう。実はうちの歯科医院にもときどき、他の歯科医院のスタッフが診てほしいとやってきます。逆をやられていたらショックですが……。

結局、多くのポイントに合致している歯科医師は、常に患者さんのことを考え、常に寄り添う姿勢でいてくれる人だと思います。だからこそ常識的で話しやすく、疑問があれば躊躇なく、聞けるのです。そんな歯科医師を探し当てたら、一生ものだと思いますよ。

【いい歯科医師を選ぶポイント】

・受付や電話の対応がしっかりしている
・予約制できちんと時間を守る
・診てもらいたい病気、症状の専門医である(歯周病であれば歯周病専門医)
・院内や機器、スタッフの身だしなみが清潔
・治療計画を説明してくれる
・自由診療の場合、費用を提示する
・質問に嫌がらずにこたえる
・手鏡をもたせたがる
・メインテナンスの患者さんが多い
・腕のいい歯科衛生士がいる
・自信がない分野の治療は他の専門医を紹介する
・転勤のときも引っ越し先の歯科医院を紹介できる
・歯だけでなく、全身の健康管理をおこなう
・スタッフやその家族もその歯科医院に通っている
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