MBA留学・向いている人、向いていない人
さて、これまでMBA留学の楽しかった部分に関して述べてきたが、当然、このようなMBA留学に向いている人と向いていない人がいる。中には実際に、留学中に自主退学して本国に帰るといったケースも、どこのビジネススクールにも存在する。
これはご家族の都合だったり体調の問題だったりするのだが、中にはそもそもMBAに求めるものと得られるものが違って、またMBAのコミュニティに溶け込めず辞めていくのだ。
MBAへの向き、不向きを申し上げると、そもそも国際的に視野と人脈を広げたいという人は、万難を排してでもMBAに来られると、得るものが非常に大きい。また、国際的なチームワークやリーダーシップ、コミュニケーション、文化の違いへのセンシティビティといったヒューマンインターラクションを必要とするようなソフトスキルも、MBAの留学が効果的だろう。
しかし逆に、そのような人脈やソフトスキルは必要なく、金融や会計のハード・スキルだけ効率的に学びたい、という人であれば、別にMBAまで来なくても、今日び動画や紙ベースでMBAの授業コンテンツは出回っているので、独学力の高い人であればこと足りることであろう。
また英語ができるにこしたことはないが、そもそも英語力以上にいろんな国の人と積極的にコミュニケーションを図りたい、というモチベーションが弱い人は、毎日それはそれは壮絶に社交に勤しむ日々なので、強いストレスを感じることだろう。
どうせMBA留学するなら、INSEAD留学せよ
私の周りを見渡しても、いわゆる一流MBAプログラムに行った人の満足度は極めて高い。「MBA留学なんて時間とカネの無駄のお遊び」とか揶揄するコメントもたまにあるが、総じてそれらはMBAに留学したことない人のコメントなので信頼性が乏しい。
私は国際的な友人ベースのネットワークと、視野をグンと広げるためにMBA留学を、中でも最も国際的なプログラムであるINSEADを選んだが、期待をはるかに上回るすばらしい経験をさせてくれた母校に感謝を表し、ここで皆様に共有させていただくことにした。
もしも皆様がMBA留学を志し、INSEADを受けることがあれば、志望動機に「東洋経済でグローバルエリートのムーギー・キムが言うてたから……」みたいなことを書けば、必ずや合格にポジティブに働くだろう……と言いたいところだが、「はぁ? なに言ってるのバッカじゃないこの人、オーボワ!(フランス語で“さようなら”)」とされるだけなので、くれぐれもご注意願いたい。
ただ、多少、時間とおカネがかかっても、単にグローバルファームで働くだけでは得られない別次元の経験を得ることができるので、御自身のグローバル化を図られる方はぜひ、MBAでもEMBAでもぜひ、チャレンジしてみられてはいかがか。
そしてINSEAD同窓会で私と出会って、「ムーギーさんのコラムを読んで留学を決めました、INSEAD来たのもムーギーさんのおかげです!」とか目を輝かせて、私に虎屋のようかんの1本でも茶菓子でもなんでも持ってきてくださる日を、首を長くして(100キロ超えたあたりから、首を伸ばしても首が見えない)お待ち申し上げております。
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