有名企業がeスポーツに協賛しはじめたワケ ゲームと「関係性が薄い会社」が増えている
グーグルは国内のeスポーツ大会へのスポンサーとしての参加は初と見られています。トヨタは昨年の「モンストグランプリ 2018」で、優勝チームへの副賞としてカローラスポーツを提供していましたが、本格的にスポンサーとなるのは今年からとなります。文藝春秋もeスポーツへの支援はこれまで聞いたことがなく、いずれも画期的な事案であることは間違いありません。
「これまでのモンストグランプリの実績をみていただき、今年は新たに3社の協賛メーカーに参加いただいています。日本最大級のモバイルeスポーツイベントとして、期待していただいています」(ミクシィ執行役員ライブエクスペリエンス事業本部長の田村征也氏)
そこで、なぜ今、eスポーツのスポンサーとなるのか、トヨタと文藝春秋に聞いてきました。
「プロゴルフの大会のようだ」
「モンストグランプリは昨年も協賛しておりましたが、昨年はカローラスポーツを優勝チームの副賞として提供しました。カローラスポーツが発売直後だったのでお披露目も兼ね、会場での展示とテレビCMの上映をさせていただきました。今年はさらに一歩踏み込み、車を副賞として提供するだけでなく、カローラスポーツとモンスターストライクの人気キャラクターである「ルシファー」とのコラボを実現しました。
カローラスポーツは20、30代の男性がメインユーザーで、モンスターストライクのメインユーザーと親和性が高いと感じております。年々盛り上がりを見せているeスポーツの中でも『モンスターストライク』は存在感があり、協賛することで、より多くのお客様にカローラスポーツという車の魅力を知っていただくいい機会と考えております」(トヨタ広報担当者)
昨年のXFLAG PARKでのカローラスポーツの展示は、それまで車に関心が薄かった層にも十分アピールできたのではないかというくらいの存在感がありました。優勝チームの副賞として手渡されたときにも「eスポーツ大会で優勝することで車がもらえるのか」「プロゴルフの大会のようだ」とインパクトの大きさを感じたのを覚えています。
「Number編集部は比較的年齢の若い男性が多く、以前からeスポーツには強い関心を持っていました。国内外での盛り上がりを受けて、NumberWebを中心に、すでにeスポーツ大会の模様などは記事として取り上げています。
最近は雑誌Numberの誌面でもeスポーツの選手を取り上げるようになり始めています。Numberがちょうど本格的にeスポーツに取り組んでいこうと考えているところへ、ミクシィさんから今回のお話をいただきました。協賛するだけでなく、『モンストグランプリ2019』をしっかりと取材させてもらい、記事化に協力していただけるとの話もあり、協賛社に加えていただくお話をお受けした次第です」(Number編集長の宇賀康之氏)
どちらもeスポーツイベントが企業もしくは商品のアピールの場として、活用に足る存在だということを認識して協賛しているのがわかります。とくにeスポーツは若者中心の文化であり、若者への訴求をする場としてはもってこいのイベントといえそうです。自動車にしてもスポーツにしても、昨今は若者の関心が薄れている分野だけに、eスポーツへの協賛は必然ともいえるのではないでしょうか。
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