低学歴でも「勝ち組」になれるハリウッドの事情 ディカプリオも最終学歴は「中卒」だった?

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映画業界を変えたという意味で、おそらく右に出る者はいないウォルト・ディズニーも、高校を卒業しなかった。1901年生まれの彼の場合は、第1次世界大戦でアメリカ軍に志願し、終戦後も高校には戻らず、漫画家を目指している。もちろん、今とは時代が違うが、現役でも、ユニバーサル・ピクチャーズの親会社NBCユニバーサルの副会長ロン・マイヤーは、高卒である。

「ゴールデン・ステート」と呼ばれるとおり、カリフォルニア州は、一攫千金を狙ってあちこちから人が集まってきた歴史と文化がある場所だ。ハリウッドもその典型で、実力、努力と運の勝負。今でこそ大手タレントエージェンシーはアイビーリーグ(アメリカの名門8大学の総称)卒業者だらけだが、基本的にこの業界で学歴に意味がないことは、わかりきったことである。

超高学歴スターも多くいる

だからこそ、超一流大学を出たのに、それを使えないこの世界に入ってきたセレブもいるのは、興味深いことである。例えば、日本だと缶コーヒー「BOSS」のCMでもおなじみのトミー・リー・ジョーンズがそうだ。

サントリーCM 「クラフトボス『新しい風・こたつ』篇」に登場しているトミー・リー・ジョーンズ(YouTube:https://www.youtube.com/watch?time_continue=26&v=FVDuFuro2to

彼はハーバード大でアル・ゴア元副大統領とルームメートだった。一方、エミー受賞者でオスカー候補入り歴もあるポール・ジアマッティは、エール大卒。2歳年下のエドワード・ノートンも、同じ頃エール大に通っており、当時から知り合いだ。

また昨年、監督、脚本、出演を兼任した『クワイエット・プレイス』をスマッシュヒットさせたジョン・クラシンスキーは、ブラウン大を出ている。せっかくアイビーリーグを出たのに、何の保証もない俳優を目指すうえで、両親とは期限を約束したとのこと。その締め切り直前、彼はコメディー番組「ザ・オフィス」の役を得て、今につながっている。

ジョーンズとジアマッティは英文学、ノートンは歴史、クラシンスキーは舞台芸術の専攻だった。ジョーンズは大学時代に歌舞伎の魅力に目覚めてもいる。さまざまな時代のさまざまな役柄に挑戦し、脚本家、プロデューサーとしても活躍する彼らにとって、優れた教授のもとで学んだことは、直接的ではなくても、どこかできっと生かされているのではと想像される。

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