田中圭の「ダメ男」が圧倒的に支持される理由 男女から愛される「今年最大のブレイク俳優」
女性から熱い視線を注がれる俳優・田中圭。スマホで「田中」と検索すると、「圭」が上位表示されるほど、田中界隈を激変させた男である。
今年4月から放送した連ドラ「おっさんずラブ」(テレ朝系)で一躍時の人となった。ベビーフェイスの細マッチョは、女性誌から週刊誌まで表紙に引っ張りだこ。田中圭が表紙になると、専門雑誌でさえも発売直後に売り切れるという経済効果をもたらしているらしい。2018年の漢字は「圭」でよかったのでは?と思うほどのブレイクっぷりだ。
ここ数年、ドラマを発端にブレイクする俳優は、皆下積みもキャリアも長い。「昼顔」の斎藤工、「民王」の高橋一生、「半分、青い。」の中村倫也、そして田中圭。ポッと出の天狗イケメンや棒演技イケメンでは、女性たちの熱狂も続かない。人知れず脇役を数多くこなしてきた俳優が評価される、いい時代だ。その中でも、今、なぜ田中圭なのか、考えてみた。
困らせたい男ナンバーワン
12月15~16日にはAbemaTVで「田中圭24時間TV」に出演。24時間かけて主演ドラマを1本製作するという体当たりの暴挙である。1時間で1シーンずつ撮影し、同時に編集も行い、16日20時には1本の作品として放映する目論見。肝心の中身は「田中圭の唇に1億円の懸賞金がかけられ、女性たちに唇を狙われてさあ大変」という微妙なドタバタ劇。
筋トレさせられるわ、裸でシャワーを浴びさせられるわ、一睡もせず何も食べずの24時間に。編集が間に合わないトラブルもあったが、放送時間を延長して無事に完成。ネット界隈では、くたびれはてた田中圭を応援する声が轟いていた。ところどころで田中圭の様子がネットニュースにあがるほど、注目された番組でもあった。同じ時間帯に放送した大河ドラマ最終回や日曜劇場よりも、異様な熱を帯びていたのは確かだ。
この番組の最大の見どころは、田中圭を困らせるところである。それくらい田中圭は「困惑」の演技が絶品だ。笑うとか泣くとか怒るとか感情直結の演技ではなく、「戸惑う」という絶妙な技術を持っている。
嬉しくて困る、唐突で困る、意味不明で困る、困るにもいろいろあるのだが、田中圭は「理解できない」と脳みそがまず拒否反応を起こし、全身にその指令が下るまでの「困る」を細かく体現する。顔が上気し、目が泳ぎ、挙動不審になり、必死に現状を打破しようと目論むも、逆に言動が幼児化するという職人技。常に困らせておきたいと思わせる中毒性もある。
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