トヨタのSUV「5代目RAV4」乗ってわかった実力 持ち味の走行性能はどのように進化したのか

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早速、オンロードで試乗を行う。最初に乗り込んだのは2.0ℓのガソリンエンジンを搭載するAdventureグレードだ。この2.0ℓエンジンの特徴は排気量から想像するよりもずっと力強いこと。171PS/21.1kgf・mとカタログ上の数値は取り立てることがないように思えるが、優れた出力特性はもとより、トルクにしても発進時だけでなく常用する実用領域(速度にして30~60km/h付近)の特性にも優れている。

さらに、一般的にCVTが苦手とするエンジン回転数を低く保ったままジンワリと発進して加速するといったシーンもスムーズにこなし、今回のように山道を走らせても筆者一人での試乗では力不足を感じる場面がなかった。

乗り心地はかなり上質

こうした過不足ない走行性能は、エンジンとの最適化が図られたCVTの相乗効果により実現した。「ダイレクトシフトCVT」と名付けられたこのトランスミッションは2018年11月に登場したレクサスのSUV「UX」に国内では初めて搭載された。特徴はCVTだけで完結するシステムにあえて発進用ギアを追加したことで、これにより前述したジンワリとした発進や、その後の力強い加速が可能になった。

また、この発進用ギアを追加したことで、高速走行時に使用するCVTの変速比幅を従来型と比べてハイギアード化することが可能になり、結果、エンジン回転数が低く抑えられ高速巡航時の燃費数値向上にも貢献する。

乗り心地はワイルドな見た目とは裏腹にかなり上質だ。もっとも、悪路での高い走破性能を両立させるため、その特性はあたりの柔らかないわゆるソフトな足回りではなく、長めのストロークを持ったサスペンション(最低地上高は200mm)を強めの減衰力設定のダンパーでしっかりと支えるタイプ。小さな衝撃は効率よくシートで吸収/減衰しつつ、大きな段差は一度のサスペンションストロークで収束させる。左右のカーブが連続する山道でも車体のロールはピタッと安定し不安がなかった。

燃費数値は車格と1630kgの車両重量を考えれば優秀な部類。筆者一人で渋滞もなく平均車速も40km/h程度と好条件が揃っていたが、山道も走った結果は16.3km/ℓとWLTC郊外モードである15.3km/ℓを若干ながら上回った。

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