トヨタのSUV「5代目RAV4」乗ってわかった実力 持ち味の走行性能はどのように進化したのか

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続いて試乗したのはハイブリッドモデルの「HYBRID G」グレード。こちらはカムリにも搭載されているパワートレーンで、エンジンを縦置きへと配置替えすることでクラウン(FR/4WD方式ともに設定)にも搭載されている。RAV4のハイブリッドモデルのシステム出力(エンジンとモーターの総合出力)は、試乗した4WD(E-Four)方式で222PS、前輪駆動のFF方式が218PSを誇る。

2.0ℓガソリンモデルが好印象だったことと、過去に試乗したカムリやクラウンでの走行性能が高かったこともありRAV4でもハイブリッドモデルに期待していたのだが、ガソリンモデルと乗り比べた場合、筆者のおすすめはガソリンモデルという結論に至った。

いささか誤解を招く表現だが、これはハイブリッドモデルが“悪い”ということではない。ガソリンモデルが十分によく走り、実用走行領域での燃費数値にも優れていることから、ハイブリッドモデルでなくても十分!という筆者の見解だ。

ガソリンモデルとの乗り味の違い

また、乗り味においてもガソリンモデルとの違いは顕著。ハイブリッドモデルは車両重量が120kg(FF方式は100kg)重いためダンパーやスプリングなどが相応に引き締められていて、人によってはスポーティな印象を持たれるかもしれない。しかし、筆者はガソリンモデルのしなやかさを好む。

新型「RAV4」の後ろ姿(筆者撮影)

加えて発進後、ちょうどエンジンが始動する20km/hを越えたあたりから、ステアリングやフロア(足元スペース)に細かな振動が出始めて大小の差はあれ、それが60km/hあたりまで続く。ちなみにこの振動は、エンジンがRAV4と同じ横置き配置となるカムリでも体感した症状だ。

この点をチーフエンジニアである佐伯氏に伺ってみると、それを現認していたかのようにやや肩を落とし「そうでしたか……。生産初期の個体差が原因かもしれませんが、早急に確認を行いたいです」と語ってくれた。

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