乱射事件が起きた学校を襲う「聖地巡礼」の恐怖 20年目の節目を迎えたコロンバインの今

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パイスの遺体はジェファーソン郡に隣接するクリアクリーク郡にあるエコー湖付近で発見された。クリアクリーク郡のリック・アルバース保安官によれば、遺体を発見したのは同郡の保安官事務所のチームで、パイスは車に相乗りさせてもらって湖近くのロッジまで来たという。

パイスはロッジから1キロ弱離れたあたりまで歩くと、そこから丘を100メートルほど登った。前に進むには深さ30センチ~1メートル超の雪をかき分けなければならなかっただろうと捜査関係者は言う。

「学校は観光スポット」ではない

パイスは切り株の近くで倒れているのが見つかった。ブーツに迷彩ズボンに黒いシャツという、FBIの手配書にあるのと同じ服装だった。それ以外にパイスは格子柄の上着を身につけ、バッグとショットガンを所持していた。アルバースは、遺体の周辺でほかに銃が見つかったかどうかはわからないと答えた。

ジェファーソン郡では、当局が学校再開に向けて、不測の事態に備えた対応プランを策定していた。交通機関や給食に関する変更といった、人や物の移動がらみの課題もクリアしなければならなかった。ジェーソン・グラス教育長は「たったひとりの人間にデンバー一帯のすべての学校を、州全体を人質に取られることのないようにしたかった」と語る。

この対応プランが実行に移されることはなかった。だがグラスは将来のために、これをきちんと残しておくつもりだと語った。

コロンバインへの一部の人々の「憧れ」に付き合うのはごめんだとマクドナルドは言う。「学校は生徒以外の人間が来るところではない。学校は観光スポットではない。インスピレーションを受けるために訪れるようなところではないんだ」。

(執筆:Julie Turkewitz記者、Jack Healy記者、翻訳:村井裕美)
(c) 2019 New York Times News Service

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