令和初日の日経平均株価は続落、335円安 米中通商協議の不透明感から2万2000円割れ
[東京 7日 ロイター] - 連休明けの東京株式市場で、日経平均株価は大幅続落となった。トランプ米大統領が中国からの輸入品2000億ドル相当に対する関税を引き上げるなどと表明し、米中貿易摩擦が激化するとの懸念が広がった。国内連休中に為替が円高方向に振れたことも投資家心理の負担となり、2万2000円割り込んだ。前引けにかけて上海株の反発が安心材料となり下げ渋ったが、後場は再び下押し圧力が強まり、下げ幅を300円超に拡大。終値ベースで4月12日以来の水準まで下落した。
後場下げ幅を拡大した過程では、中国が通商協議の一時的中断の用意があるとの観測報道が嫌気されたとの指摘があった。上海株のマイナス転換や米株先物の軟調推移も重しになったとみられている。
市場からは「先月26日に発表された日本企業の決算で市場予想を下回る見通しを出した企業が散見された。控えめに出てくることは想定されたことではあるが、米中協議が長期化または頓挫すれば、そこの回復を見込んでいたシナリオが狂ってくる。米中協議への懸念がじわりと効いている」(三木証券の投資情報部次長、北澤淳氏)との見方が出ていた。
「関税の引き上げを回避する可能性も残っているが、今回は時間切れで引き上げられる可能性の方が高そうだ。トランプ大統領のブラフと捉えない方がいい」(株式ストラテジスト)との声もあった。
TOPIXも続落。東証33業種では、値下がり率上位に鉱業、機械、ガラス・土石、石油・石炭などが入った。ファナック<6954.T>、コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>、安川電機<6506.T>など中国関連株の下げが目立った。半面、医薬品、精密機器、水産・農林、不動産は堅調だった。
そのほか個別銘柄では、村田製作所<6981.T>が大幅安。先月26日、2020年3月期連結決算(米国基準)の純利益が前年比17.8%減の1700億円になるとの見通しを発表したことが嫌気された。世界経済の先行きが引き続き不透明となる中、電子機器の生産調整や電子部品の在庫調整で、上半期は需要に勢いを欠くとみている。
ソニー<6758.T>は反発し、年初来高値を付けた。先月26日に発表した2019年3月期決算は、営業利益が前年比21.7%増の8942億円で、好業績を評価する買いが先行した。20年3月期の営業利益は前年比9.4%減を予想。市場予想も下回る見通しだが、会社計画は保守的とみられているほか、「ゲームで高水準の利益が続くとの見通しが示された点は好印象」(大手証券)との見方も出ていた。
東証1部の騰落数は、値上がり623銘柄に対し、値下がりが1457銘柄、変わらずが60銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 21923.72 -335.01
寄り付き 22184.40
安値/高値 21875.11─22190.49
TOPIX<.TOPX>
終値 1599.84 -18.09
寄り付き 1616.84
安値/高値 1595.57─1617.26
東証出来高(万株)156494
東証売買代金(億円) 32176.23
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