「ゆで太郎」郊外店の成長支える意外なファン 2018年のグループ店舗数は国内トップに

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「都心より郊外への出店のほうが、増えていますね。関東地方だけで500店舗まで伸ばせると思いますよ。今は年間で20店の出店を目標にしています。地方になるとツユの違いなど、食文化の差はあると思いますが、味を変えるつもりはありません。今はどこにいてもいろいろ地域のものが食べられますからね。食べつけないからウケない、というのはないと思いますよ」と池田社長は自信を見せる。

ロードサイド展開を軸に、全国への拡大を目指すゆで太郎システムには、死角がないように思えるが、今後の課題というのはあるのだろうか。

課題は次世代を担う人材育成

「とにかく人材育成、経営幹部を育てることですね。人がいなければ、出店することが難しくなってしまいますから、新しい人たちを育てていかないと。そのために社長直轄の研修センターを作りました。研修に関しては社員だけでなくパートさんにも受けてもらって、それに合格すると職人としてのバッジを進呈しています。

ほかにも、パートさんにも社会保険に有給休暇など、気持ちよく働いてもらえることに注力しています。やっぱり従業員に喜んでもらわないと、商売になりませんからね」

関東だけでも500店は出せる余地があると見る池田社長(撮影:梅谷秀司)

近年、そばはその栄養価の高さから、健康食として見直され、幅広い年齢層から支持されるようになってきている。それにもかかわらず、郊外のロードサイドには安くおいしいそば店は少ない。年間20店という出店目標を掲げていた池田社長だが、現在、課題という人材の問題がうまく解決されれば、さらなる出店を実現できるだろう。

本橋 隆司 フリー編集者・ライター

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もとはし たかし / Takashi Motohashi

出版社勤務を経て、フリーの編集者・ライターとして雑誌やWEBサイトなどで活躍中。立ち食い蕎麦好きが高じて、2013年に『立ち食いそば図鑑 東京編』、2014年に『立ち食いそば図鑑 ディープ東京編』を制作して出版。蕎麦愛好者コミュニティ「東京ソバット団」の団長も務める。

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