東京ー大阪「片道2160円」破格レンタカーの正体 あまり知られていない移動手段を見てみる
非常に安いだけに利用には制約がある。
まず、借りる日程と借りる店舗と返す店舗はあらかじめ決められている。例えば4月10~13日の間に、池袋西口店(東京都)で借り、トヨタレンタリース大阪のいずれかの店舗で返却といった具合である。対象となる日付も最大で1週間ほど先までなので、前もって予約を確定することはできない。
車種や喫煙・禁煙の種類もあらかじめ決まっている(チャイルドシートは利用不可)。ただし、ざっと見たところ7人乗りなどの大型の車が比較的多い。
トヨタ自動車によれば、このサービスは2019年1月28日からトライアルで始められたもので、これまでのところ「予想以上のご利用をいただいている」という。当面はトライアルという形だが、ホームページに利用可能な日程が掲載されるかぎりは今後も利用できそうだ。
なぜ、こうしたサービスが始まったのだろうか。これまで乗り捨て利用をした場合、有償で車を出発店へ回送していた。そのため、返却までに時間を要し、その輸送期間中には貸し出しをすることができない。
そこでこの回送を客が代行する代わりに格安で利用できるのがこの「片道GO!」のサービスというわけだ。
これまで公開された「片道GO!」の利用可能区間をみていると、関西空港発が少なくない。これはインバウンド客が東京から関西へいわゆるゴールデンルートを移動し、関西空港から出国したものと推察される。
賢い利用方法は?
この「片道GO!」はどのように利用するのが賢いのだろうか。1つは大人数での利用である。例えば東京から大阪へ移動する場合、新幹線(普通車指定席)であれば合計1万4450円が必要となる。
これが「片道GO!」であれば、
高速代 東京~豊中 8280円(休日割引)
ガソリン代 燃費1リットル当たり10㎞
1リットル150円と仮定して 500㎞ → 50リットル → 7500円
計1万7940円となる(このほかにレンタカーの貸出店舗に行く交通費などが必要)。
所要時間は5~6時間と新幹線よりもかかるが、費用としては2人以上なら安くあがる。荷物が多い場合、目的地が駅から遠い場合などにはかなり利用価値が高いのではないだろうか。
レンタカーの最大の魅力はルートを任意に設定できることだ。その意味でいうと、単に高速道路を移動するのはややもったいないともいえる。「片道GO!」の利用時間は最大48時間なので、東京から軽井沢・金沢経由で京都に行ったり、大阪から伊勢神宮・伊豆半島などを旅しながら東京へ行ったりするなど、多彩な利用法が考えられる。
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