社会人力を一段上げる「通勤電車のしごと術」

行き帰りを有効に使わないのはもったいない

あの野村克也監督は現役時代、「試合を1日3回」したという。

まずは試合する直前のロッカールームで、対戦チームの一人ひとりを頭に思い浮かべながらどんな配球をするかイメージトレーニング(1試合目)。イメトレをもとに実際の試合に臨む(2試合目)。そして試合後、家に帰ってからひとり試合を振り返って反省し、次に活かした(3試合目)というわけだ。そうした入念なイメトレの結果、配球の精度は高まった。万が一の不測の事態にも冷静に対処できた、というわけだ。

ノムさんを、まねたい。

朝、通勤電車に乗ったと同時に、脳のスイッチを「イメトレ」モードに切り替える。今日1日やることのスケジュールを、頭の中で確認しながら、シミュレーションしておくわけだ(1試合目)。

『今日は朝から、昨日言われていた資料をすべてそろえておこう。何か足りないものはないかな』『U社への見積もりも昼までには終わらせたいな。あそこの価格はどうするか』『午後の課のミーティングは、何を意見するのがいいのだろう』……といった具合だ。

今日の仕事を通勤途中にイメージする

こうして事前にイメトレをしておけば、会社のデスクに座った直後、すぐさま仕事にとりかかれる(2試合目)。席に着いてから「さて、何をやるんだっけ」などと始める人に比べ、鮮やかなスタートダッシュが決められる。

さらに帰りの電車の中で、今日の仕事の振り返り(3試合目)をすれば、小さなPDCAを回すことになるから、仕事の精度も上がってくるに違いない。先輩ビジネスパーソンからも、

「とくに会議がある日は、事前にどんな議論をどのように進めるか、朝の通勤電車で考えておくことが多い」(商社勤務・46歳)

「朝の電車内ではあえてPCやスマホは見ない。むしろモニターから離れて考えると、しっかりとフルにアタマを使える気がして、自分には合っている」(IT・39歳)

という声があった。加えて、美崎さんは「朝のラッシュの時間帯に電車に乗らざるをえない人には、とくにイメトレがおすすめ」と推す。

「とくに東京の通勤ラッシュは尋常じゃない込み具合。スマホを取り出してのぞくのも大変ですからね。どんな状況でもアタマの中だけで完結するシミュレーションのような作業をするのがベストですよ」(美崎さん)

次ページ情報のインプットは、帰りの通勤電車で
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