2014年、中国の中産階級は何を買うのか? 6億人のネットユーザーはどう動く

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余額宝の利用者は現在3000万人だという。余額宝を利用するための電子マネー「支付宝」の利用者は、2013年6月末の段階で実に2億7091万人がオンラインショッピングを利用していて、そのうち6割が支払いに電子マネーを利用している。一方、電子マネー利用者の9割が支付宝を利用している。計算すると約1億4600万人が支付宝を利用しているわけだ。

今年1年でインターネット利用者が増加し、さらにオンラインショッピングの利用率も上がったことから、支付宝の利用者はさらに増えている。つまり余額宝で投資する人数は頭打ちではなく、まだまだ増えていく。

”堅実”な消費者をつかめるか

商戦日の消費者も、余額宝の利用者も、金遣いは実に堅実だ。ネットショッピング商戦について、中国サイトの各調査から見えたのは、衝動買いは少なく、以前から欲しかったモノ、必要なモノをこの日まで待ってまとめて購入した堅実な消費者像だった。

また、グルーポンのようなクーポンサイトや、同じ都市で人と人が直接会って中古商品を取引するネットサービスの利用者が増えた。欲しいモノが安く手に入るようになったからか、モノを紹介する雑誌にも、単なる高級品から頑張れば手が届くいい製品の紹介が増えたように思う。

さまざまなショッピングサイトが登場。競争も激化している

中国のインターネットの巨人は阿里巴巴だけではない。現在は阿里巴巴を含んだBAT〈百度(Baidu)・阿里巴巴(Alibaba)・騰訊(Tencent)〉と呼ばれる3社や、それに続く奇虎360や新浪といった企業がある。過去に各社が類似サービスを出してきたことから、阿里巴巴の支付宝や余額宝の成功に、騰訊や百度や奇虎360といった阿里巴巴のライバル企業も同種の投資性のある電子マネーサービスを投入してくるだろう。

若い消費者がスマートフォンを持つようになったことから、モバイル向けサービスでも企業間競争が起きている。今年は3Gのデータ通信利用料金がだいぶ安くなり、いつでも気兼ねなくスマートフォンでショッピングをしたり投資したりできるようになった。モバイル向け支付宝のアプリ利用者は1億人を超えた。他社とてこのチャンスを黙って見ているわけはなく、利用者を確保しようと、さまざまなサービスを投入するだろう。

2014年の中国では、市民が食材や不動産などの物価上昇に苦しむ一方、ネット企業によるPC向け・モバイル向けサービスはますます普及する。そして、より低価格でモノを買えるようになり、積極的に投資をしていくのは間違いない。

山谷 剛史 フリーライター

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やまや たけし / Takeshi Yamaya

1976年東京都生まれ。理工系学科卒、前職SE。海外専門ITジャーナリストだが、特殊な中国IT事情が面白く、中国についてよく執筆する。
中国雲南省と福岡を拠点とし、中国各地や東南アジア、南アジアまで都市部、郊外問わず足を使ってミクロ経済の現場を調査。
著書に「日本人が知らない中国インターネット市場」(インプレスR&D)「新しい中国人 ネットで団結する若者たち」(ソフトバンククリエイティブ)。
連載に「山谷剛史のアジアン・アイティー」「山谷剛史のマンスリーチャイナネット事件簿」「山谷剛史のアジアIT小話」など。
講演、テレビ、ラジオ出演も。

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