リクルート、37歳の司令塔が描く「新戦略」

リクルートの若き経営室室長と語る(上)

「リクルートは、何の会社ですか?」

瀧本:現在の経営企画室では、どういうことをされていますか。

今村:今、リクルートは大きく変化しています。昨年度は社長が代わり、さらに会社分割により新たな経営体制にもなりました。また、グローバル展開も加速させています。そのようなタイミングで異動したので、仕事がてんこ盛りなんですよ。

その中でも3つくらい挙げると、まずいちばん重要な仕事が中長期戦略の策定ですね。この先どういう会社になっていくのかというビジョンと、グループが今後、大切にすべき経営理念は何かをはっきりさせることです。けっこうこの議論が大変です。日本ではリクルートといえばなんとなくメディアの会社だと認知されていますが、海外では「リクルートって何の会社ですか」と聞かれたとき何と言って自己紹介するかが難しい。

瀧本:そうですね。何をやっている会社なのか、商社並みにわかりにくいですよね。

今村: 2つめはITにチャレンジする人材を育てることです。採用した後の育成や、彼らが気持ちよく働き続けるための環境づくりについても、より進化させないといけないと思っています。

瀧本:3番目の課題というのは?

今村:分社化にまつわる話ですね。この1年、分社化に伴って意思決定や商品開発のスピードも速まっています。その一方でホールディングスはホールディングスで、強いグループ経営をしなきゃいけない。社内的には「遠心力」と「求心力」と呼んでいるのですが、このバランスを取りながら両輪が強くなるにはどうしたらいいのかを、テーマとして掲げています。

たとえば2万人を超える全従業員に対して、本部長クラス以上の幹部が100人くらいいます。その人事権だけはホールディングスが持っているのですが、その人たちにどう戦略をシェアして、各社の事業戦略に生かしてもらうのかをシェアする会議の設計や運営。それから次世代人材をグループ全体でどう育成していくかという基盤作りなどです。この3つくらいが今の僕の主な仕事ですね。

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