「ポケモンGO」ARイベント仕掛人が語る舞台裏 アナログとデジタルが交差する独特の世界観

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馬場:毛利庭園が自分の現実にないみたいなことですね。

川島:両極端ですよね。VRのように現実とは違う世界をつくったり、最新のデバイスで現実世界をシャットダウンしたり。

イベントを振り返って

馬場:「diminished」って「減じる」という意味ですよね。でも逆にその結果「不在を自覚する」ってことでもあると思う。こうやって話していくと、人の感覚ってやっぱり面白いなと思いますね。

川島:なので、Pokémon GOやIngressは、そういう様々な人間の感覚を呼び覚ますものであったらいいなと思うんです。今回、毛利庭園で「耳を澄ます」という、忘れかけていた感覚を思い出せたように。

馬場:そうですね。Nianticの作るものって、単なるゲームというよりは、現実世界にエンターテイメントのレイヤーを重ねることで、人の生活がちょっと豊かになるみたいなことだと思うんですけど、そこに「感覚器官」へのダイレクトなアプローチのようなものが追加されると、さらにどう豊かになるのか。

今回の「Pokémon GO AR庭園」はこれからのARの可能性を示唆するものだったと思うし、真鍋さんの五感へのアプローチの話も刺激的だった。ただ、それより何より、自分の手を自分で動かすことの大事さですよね。プロジェクトをたくさんリードされている多忙なお二人がそれを実践されていることに、本当に恐れ入りました。

(Photo by Koichi Tanoue
Edit & Text by Yuka Uchida)

■STAFF
Rhizomatiks:真鍋大度、石橋素、小幡倫世、石井通人(2bit)、原田克彦、望月俊孝
Niantic Inc.:川島優志、上田真子、石塚尚之、廣井隆太、斎藤香、成沢千明、山崎富美、須賀健人
株式会社ポケモン:田中雅美、江上周作、小川慧、新藤貴行、福嶋ゆかり、諸月紗保子、藤本明恵、髙草真生
森ビル株式会社:福田恭平、豊間友佳子
テクニカルディレクター:金築浩史
運営:株式会社スプリングフィールド
展示デザイン:東京スタデオ

 

(画像:©2018 Niantic, Inc. ©2018 Pokémon. ©1995-2018 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.)
Pokémon GO AR庭園
森ビルとNianticが共催したイベント「INNOVATION TOKYO 2018」(2018年10月12日~21日開催)のプログラムのひとつとして発表されたARプロジェクト。六本木ヒルズの毛利庭園に隠れたポケモンたちを、オリジナルの集音器型のデバイスを使って探し出し、その鳴き声を収集する。開放型でAR体験に適したイヤホン「ambie」を用いて、ポケモンの気配や鳴き声だけでなく、周囲の環境音に耳を傾ける面白さも体験できる。鳴き声を集めたポケモンは、毛利庭園の芝生のエリアで遊ばせることができ、NianticのARプラットフォーム「ARDK」も活用された。

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「HILLS LIFE DAILY」編集部

六本木ヒルズ開業の翌年に創刊された、都心エリアのためのライフスタイルメディア。都市生活者に向け新たな情報やトレンドを伝え、アイデアやビジョンを広く提案しつつ、東京という街のクリエイティブな可能性を高めてゆくことを目的としている。

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