――では、今は過渡期なのですね。
グエン・バン・バーさん:今、交通安全のマナー教育に力を入れていますので、これからよくなってきます。そのうえ、インフラが整備されますので工業化が進み、ビジネス投資のチャンスです。
ベトナム人の平均年齢は28歳です。そのためベトナムの経済発展の潜在性は「人」にあるとも言えます。2013年11月に人口が9000万人に達し、毎年の伸び率は1.7%。戦争が終わって35年経ち、9000万人のうち70%が労働力、6000万人の働き手がいる国です。ベトナムには天然資源があり、石油輸出の国。コメやコーヒーも世界一、シーフードなどもあります。今は人口の70%が農村に住んでいますが、工業化とともに都市化しています。
それにベトナムは戦略的な位置にあり、アジア経済のダイナミクスと言えます。ジャカルタや香港、シンガポールなどアジアのほとんどの国に2~3時間で行くことができます。1975年にアメリカと戦争が終わってから経済が発展し、市場経済になったのはこの25年ほどです。
1988年には、初めて外国投資法ができました。日本とは1500の投資案件を実施し、たとえばイオン・高島屋がモールを作っていますし、ファミリーマートもたくさん進出しています。ASEAN地域や世界とオープンに付き合っています。この20年間でGDPが年間6.5%ぐらいで、2007年には世界貿易機構WTOのメンバーになりました。
――日本に期待することはなんですか?
グエン・バン・バーさん:日本とベトナムの文化は近く、自分のことだけを考えるのではなく、譲り合いの精神があります。ベトナム人は警戒心は強いのですが、国民性は親しみやすいと思います。手先が器用なのでクオリティの高いものを生産できますので、お互いにWin-Winを考えて、ビジネスがしやすい国だと思います。
(撮影:梅谷秀司)
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