<安和(平安時代)=西暦968~970年>
元号は「あんな」だが、駅名は「あわ」。高知県須崎市にあるホームから太平洋の見える駅で、付近は安和海岸として知られている。
特急列車が停車する須崎駅の2つ窪川寄りの駅で、普通列車しか停まらない。不便な駅ではあるけれど、訪れてみたい魅力的な駅のひとつだ。
<長和(平安時代)=西暦1013~1017年>
元号は「ちょうわ」だが、駅名は「ながわ」。1959年に長和に改名されるまでは、長流(おさる)と言った。「お猿」に通じるところから好まれず、平和の和をもらって長和となったようだ。したがって、元号とはまったく関係がない。
平和に通じる「和」
<天和(江戸時代)=西暦1681~1684年>
最後に挙げた3つの元号は、いずれも「和」が付く。昭和と同じく、「和」は平和に通じるから元号の文字としては好まれるようだ。
天和駅の天和は、地元の真木村と烏撫村が合併して新しい村となったとき、真と烏を合体した鷆に平和の和を足して鷆和(てんわ)とした。しかし、鷆の字が難しいため、音が同じ天の字を当てて天和としたのである。
以上のように、数多くある元号と同じ漢字を使った駅名はいくつもあるものの、本当の元号に由来するものは少ない。しかし、駅名の由来を調べてみると、興味深いエピソードがあり、それはそれで話として面白いと思う。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら