佐藤、鈴木はないけれど…
1)高橋駅【佐賀県(佐世保線)】
さまざまな苗字ランキングなどで「佐藤」や「鈴木」に次いでベスト3に入る高橋。「佐藤駅」「鈴木駅」はないけれど(鈴木町駅なら京急大師線にある)、高橋駅(佐賀県)はJR九州の佐世保線にあった。長崎本線との分岐駅肥前山口駅から3つ目、武雄温泉駅の手前の駅である。特急列車は通過するので見落としてしまいがちだが、大勢いる高橋さんなら各駅停車に乗って訪れる価値はあろう。1時間に1本ほど普通列車が走っているので安心だ。
なお、「たかはし駅」は、JR伯備線にもあり、寅さん映画に2回も登場しているが、高梁と書き、備中高梁駅が正式名称である。
2)小林駅【千葉県(成田線)・宮崎県(吉都線)】
JR成田線のうち、常磐線の我孫子駅と成田駅とを結ぶ通称「我孫子支線」で、成田駅から3つ目に位置するのが小林駅(千葉県)。停車するのはすべて各駅停車だが、長大編成の上野行きや朝には品川行きも発着する。都会的な長編成の電車が走るのは不似合いなくらい、我孫子と成田の間は広々とした田園地帯が広がり、車窓から眺めていると気持ちがよい。もっとも、小林駅の周辺は市街地となっている。
小林駅はJR九州の吉都線にもある。今でこそ普通列車のみで観光列車も走らず、忘れ去られたようなローカル線ではあるが、かつては熊本と宮崎を結ぶ重要ルートの一部だった。1970年代には数年間とはいえ、博多と宮崎を鹿児島本線・肥薩線・吉都線・日豊本線経由で結ぶ特急「おおよど」が走り、小林駅(宮崎県)は特急停車駅だった。その後、急行に格下げとなり、その急行もなくなり、今に至るのである。
阪急今津線にも小林駅(兵庫県)があるが、こちらは「おばやし」と読む。
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