というわけで、1994年から聴取をはじめ、2018年に堂々過去最高を更新した歴戦の“ツワモノ”をご紹介しましょう。
冒頭のベスト10に20年間ランクインし続け、かつ、スコアを伸ばしたのはこの「食べ歩き」のみ。2018年の内閣府「経済財政白書」では、外食産業の売上高増加が報告されていますが、その要因の1つとして「食べ歩きの関心の高まり」が挙げられているほどです。
今の時代にもマッチした「底堅い」趣味
昨今の食べ歩き模様を見ようと、東京・原宿に行ってみました。軽食や衣料品、雑貨を売る店がひしめく一画は、平日にもかかわらず、制服姿の学生や観光客など若い人を中心にすごい賑わい。手にしたカイロにすがりたくなるような寒さの日でしたが、温かいスナック類だけが買われているわけでもなく、冷たいドリンクやアイスクリームを片手にそぞろ歩く人たちもちらほら。
様々な軽食店にお客さんの列ができていましたが、訪れた時に特に人気だったのがタピオカミルクティーとチーズドッグのお店。前者は長蛇の列を見て、思わず「すごいな……」と声を上げてしまったほど。その日のお客さんは女性が目立ちましたが、店員さんに聞くと「男性のお客さんも結構いますよ」とのことでした。
品物を受け取りつつ周りのお客さんを見回すと、食べる前の「撮影タイム」がもはやお約束のよう。手にした品物を顔に近づけて友達と自撮りをしたり、背景に店舗が入るように品物をかざして撮ったり。“SNS映え”しそうな巨大な商品オブジェを店先に置いているお店もあり、「どんどん撮ってください!」といわんばかりです。
金額も数百円程度と、本格的な飲食店での外食に比べてフトコロにやさしく、インスタグラムなどのSNS浸透によって“自己表現”の価値も上乗せされた「食べ歩き」。今の時代にもマッチした「底堅い」趣味だなと感じさせられます。
平成の期間に進んだ「趣味離れ」はこの先も続くのか? 10年後・2028年の趣味ランキングで、ヨガやモバイルゲーム、食べ歩きはどうなっているのか? そんなことを入り口に、少し未来に思いを巡らせてみるのも面白いかもしれません。
「生活定点」調査概要
調査地域:首都40km圏、阪神30km圏
調査対象:20~69歳の男女3080人(2018年・有効回収数)
調査手法:訪問留置法
調査時期:1992年から偶数年5月に実施(最新調査は2018年5月16日~6月15日)
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