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「#MeToo」を一時の流行にしない社会はつくれる 国外の状況を知り被害者を守る制度整備を

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アンケート結果を見ると、「キスをしたら合意」という人が3分の2程度。前述のいずれも合意のサインにはならないと答えたのは、全体の2~3割です。これが「2018年現在の数値」ですから、ここから変えていかないといけない。コミュニケーションを取ったうえできちんとした合意が大事だということを、数字を見せて、伝えていく。

2019年は引き続き、このように人々が「知る」ための媒介者として、ハラスメントの問題に立ち向かいたいと思います。すぐに行動へとつながらないまでも、「知る」ということはストックされていきますから。お2人はいかがですか?

ハラスメントが起こる業界構造を変える

安田菜津紀(やすだ なつき)/フォトジャーナリスト、Dialogue for People所属。東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で難民や貧困、災害の取材を進める。著書に『写真で伝える仕事』(日本写真企画)、『君とまた、あの場所へ: シリア難民の明日』(新潮社)ほか、共著に『あなたと、わたし』(日本写真企画)ほか

安田:自分の領域の話ですが、フォトジャーナリストはなり手が少ないと言われています。経済的な観点もありますが、学べる間口が少なく、特定の人に師事する若手が集中してしまうので「ここで学んで仕事につきたいなら言うことを聞け」という、ハラスメントの温床になりやすい。その結果、構造的に問題が起こりやすいように思います。

ですから、若い人たちがその状況を諦めてしまうのではなく、やりがいや意義を実感できる間口をつくりたいと思っています。それは展示会やワークショップのような形かもしれませんが、ハラスメントの構造から抜け出した、フォトジャーナリストとして成長できるステップを提供して、自分の属する業界をよりよいものにしたいと思っています。

伊藤:私の場合は、自分の経験を話した「被害者」というラベルが多くつき、すごく生きにくくなったように思います。

ですから、このラベルを1つずつ壊していくつもりです。おそらくナディアさんも、同じようなラベルを抱えて生きている。ナディアさんがヤズィディ教徒で、イラクのシンジャールに住んでいて、彼女にたまたま性暴力が起こってしまったけれど、この「たまたま」はどこでも、誰にでもありうる。それを伝えて、ラベルをどんどん壊していきたい。

そのためには、ラベリング付けの声を気にせず仕事を続けることです。いま考えているのは、性暴力の被害者が安心して相談し、身を寄せる場所や施設がまだ十分にありません。だから、そういう場所を増やして機能させていくことです。法律を作って動かしていくために、ジャーナリストとしていろいろな情報を伝えていくことで、考えを広げ、後押ししたいと思います。

荻上:情報を届けることで、状況を変えていくということですね。ナディアさんやムクウェゲさんをはじめとする性暴力に対する取り組みを共有し、さらに広げていくための活動が求められていますが、まだまだ情報を届ける側にも課題は山積しています。それを問いつつ、状況を改善するための場所をつくることが、私たちの共通課題と言えるでしょう。

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