4代目ジムニーが大胆に改造されやすい理由 米澤チーフエンジニアへの独占取材・後編

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
トヨタ「ランクル」をイメージした「ジムニー」のカスタマイズモデル(筆者撮影)

――東京オートサロンではスズキブース以外にも多数の新型ジムニーカスタマイズカーが登場しました。メルセデスGクラスっぽいボディパーツは出てきて当然、というイメージですし、トヨタのランクルっぽくするクルマなどいろいろです(なお、カスタマイズされたジムニーはスズキとは直接関係のない社外品である)

当社で調べたところ、会場内には28台のジムニーカスタムカーがありました。確かに、本格的なショップで車高を上げる仕様以外で、グリルやバンパーなどを自作するなど、ノーマルをちょっと変えるモデルが多かった印象があります。ボディカラーについても、ボディ形状によって面の変わり目がはっきりしているため、カスタマイズでも個性を出しやすいのかもしれません。

現時点で将来のジムニーは予測がつかない

――これまでのジムニーではあまりなかったカスタマイズが多かった背景には、先ほど答えて頂きましたように、ジムニーにとって新たなる顧客層が増えていることがあるとお考えですか。

そう、思います。

――新型が出たばかりで恐縮ですが、次のフルモデルチェンジは、どういったタイミングで行うべきだと考えていますか。

ジムニーのメルセデスGクラス仕様。ボディキット総額で100万円(筆者撮影)

何が起こるかまったくわからない、というのが正直な気持ちです。パワートレインについても、2025年や2030年といった段階で燃費規制での改定などがあれば、対応しなければならないかもしれない。車両の安全面についても、さまざまな規定が盛り込まれていく中で対応していく必要があるはずです。

旧型が過ごしたこれまでの20年間と、新型が迎えるこれから先の20年間では状況は大きく違います。現時点で将来のジムニーについて予測はまったく立ちません。

******

【筆者追記】今回のインタビュー、本音でお答えいただいた米澤氏に深く感謝したい。自動車産業界は今、自動運転、EV、コネクテッド、そしてシェアリングエコノミーなどの影響を受けて大きな転換期を向かえている。

ジムニーは今から20年後も、またさらにその先の40年後も、新たなる姿を披露し続けていくのだろうか。2018年、地上に降り立った現世代のジムニーと一緒に、人生を楽しみたい。米澤氏とのインタビューを終えて、ジムニーオーナーとして素直にそう思った。

桃田 健史 ジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ももた けんじ / Kenji Momota

桐蔭学園中学校・高等学校、東海大学工学部動力機械工学科卒業。
専門は世界自動車産業。その周辺分野として、エネルギー、IT、高齢化問題等をカバー。日米を拠点に各国で取材活動を続ける。一般誌、技術専門誌、各種自動車関連媒体等への執筆。インディカー、NASCAR等、レーシングドライバーとしての経歴を活かし、テレビのレース番組の解説担当。海外モーターショーなどテレビ解説。近年の取材対象は、先進国から新興国へのパラファイムシフト、EV等の車両電動化、そして情報通信のテレマティクス。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事