4代目ジムニーが大胆に改造されやすい理由 米澤チーフエンジニアへの独占取材・後編

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「ジムニー」車内での、米澤宏之チーフエンジニア(筆者撮影)

――新型ジムニーのユーザーの声で印象に残ったものはありますか。

よく言われるのは、「旧型でも満足はしているのだけれど、こういうところを“カイゼン”してほしい、と思っていたところに、しっかりと手を入れてくれている」という声です。こうしたご指摘の多くはマイナーチェンジでは対応が難しいので、今回のフルモデルチェンジで一気に行いました。

「お客さまにジムニーを届けるのが第一」

――では、話題を東京オートサロン2019に移します。私も現場にいましたが、スズキのブースでのジムニーコンセプトモデルの周りは、ものすごい人でした。ジムニー担当のチーフエンジニアとして、今回のコンセプトモデルをどうご覧になりましたか?

素直に、かっこいいと思いました。今回の「ジムニーサバイブ」と「ジムニーシエラピックアップスタイル」について、企画段階から制作までの過程は見てきました。ですが、あくまでもコンセプトモデルであり、ここはそうしたほうがいい、といった私自身が意見を言ったクルマではありません。

――そのうえでズバリ、ジムニーにしろ、シエラにしろ、ピックアップトラック派生車の量産を現時点でお持ちでしょうか?

今はありません。まずは、お待ちいただいている多くのお客さまにジムニーをお届けしなければなりませんから。ただし、ジムニーの歴史を振り返れば、過去にピックアップ仕様があったことは事実ですし、お客さまからそうした要望があったことも事実です。

量産への期待が高まる「ジムニーシエラピックアップスタイル」(筆者撮影)

将来的に、お客さまからの要望が今回のジムニーでも数多くあるという需要が明確となり、さらにコストを考えて検討することが重要です。今回、コンセプトモデルとして出展していることは、お客さまの声や、市場の動きを探っているのです。今後の需要に対するさまざまな要素を吸い上げていることも事実です。

――もっと短いスパンで考えて、ランドベンチャーのような特別仕様車はいつごろに?

特別仕様車についても、同じです。まずは、お待ちいただいているお客さまへの対応が第一。まずは、そこからです。

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