野球「独立リーグ」は人材企業へ変貌している

開始から14年、もう一つのプロ野球経営:前編

「ファイティングドッグスは、単体では5年連続で黒字決算となりました。僕たちが球団の経営を引き継いだときは、スポンサーの数は20~30でした。大口のスポンサーさんもいたのですが、そうした大口スポンサーさんが撤退したり、予算を縮小したりすると一気に経営が傾きます。

少数のスポンサーさんに偏らないほうがいい、という考えでスポンサーを100、200と増やしていき、今は500社規模になっています。

高知の北古味副社長(筆者撮影)

極端に言えば1万円でも、5000円でもいい。少しでも多くの方が、僕たちを応援してくれればいいなと思っています」

高知は2015年にはMLB帰りの藤川球児(現・阪神)がプレー、2017年はMLBのスター、マニー・ラミレスがプレーし大きな話題となった。監督は元巨人の駒田徳広氏、総監督は江本孟紀氏だ。

「ビッグトピックスで話題を呼んだだけでなく、スポンサーが多いだけに僕たちにはいろんなジャンルの話が飛び込んできます。今年は登校拒否のお子さんの親御さんから”北古味さん、うちの子を外に連れ出したいんやけど”という話がありました。

その子と話したら”こんな日本の教育で私は時間を潰したくない”とすごく意識の高い子だったので、カナダを留学先として紹介しました。昨年、トロントの日系人の野球チームが高知に野球交流で来ていたんです。

そのメンバーの経営者の方に相談をしたら”いいよ、連れておいで”となって送り出したんです。僕たちは野球を通じて世界とつながっているので、そのネットワークを利用してもらったんです」

新しい地域貢献の形にもなる

昨年12月には、高知ファイティングドッグスの駒田監督が、2019年春から高知県室戸市の室戸高校女子野球部の特別顧問になり、技術指導をすることが発表された。

入団が話題を呼んだマニー・ラミレス氏と北古味副社長(筆者撮影)

高知県は地域振興の一環として競技人口が急増している女子野球の支援を始めている。高知ファイティングドッグスは、この取り組みに参画したのだ。

「僕らは現状維持では衰退する、と常に思っています。やれることはなんだってする。町おこしイベントだけではなくて、ファイティングドッグスが媒体のようになって、いろんな話が動いている。これが新しい地域貢献ではないかと思っています」

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