野球「独立リーグ」は人材企業へ変貌している

開始から14年、もう一つのプロ野球経営:前編

独立リーグの収益は、入場料、グッズ販売、スポンサー収入に大別される。NPBとは異なり、スポンサー収入の比率が非常に大きい。

優勝したトロフィーとともに三野社長(中央)(筆者撮影)

「売り上げの80%はスポンサー収入です。香川県の企業を中心に約180社にスポンサードしていただいています。

球団への支援に加えて、主催試合を丸ごと買っていただくこともあります。県内の企業や自治体には本当にお世話になっています」

NPBであれば、企業は球場やメディアでの露出による「広告効果」を期待してスポンサードする。しかし独立リーグの観客動員は数百人程度。メディアの扱いも小さい。スポンサーは何を期待しているのか?

地方企業の人手不足に貢献できる

「最近、スポンサー様からよく質問をいただくのが”引退した選手をうちに紹介してほしい”という話です。地方の人材不足は年々深刻さを増しています。

みなさんは、選手たちの若さ・体力・精神力に期待しておられるんですね。人材獲得への期待感があると感じます。もちろん、選手の意向もありますが、そういう企業様と選手のマッチングは大事ですね」

独立リーグでプレーする選手の最終目標はNPBでのプレーだが、その夢はほんの一握りの選手しかかなわない。多くの選手は独立リーグで野球を諦めることになる。彼らのセカンドキャリアを整備することも独立リーグ球団の重要な役割なのだ。

アスリートのマインドをもった人材を育成していきたいと語った三野社長(筆者撮影)

「四国アイランドリーグplusは、今季から現役選手の兼業を認可しました。選手はプレーをしながら、企業で仕事をすることが可能になりました。

選手達が引退するときに、野球はもちろんのこと、野球以外で経験したことを自信に変えてもらいたい。香川オリーブガイナーズは、アスリートのマインドを持った人材のプールになればいいと考えています」

高知ファイティングドッグス ―チームが媒体になる―

同じく四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスは、一昨年は大物メジャーリーガーのマニー・ラミレスの加入で話題となった。副社長の北古味潤氏は、ユニークな経営方針を語る。

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