赤字なのに急騰するミクシィ株の謎 スマホゲーム「モンスト」は本当にヒットするのか

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1人でも楽しめるが、最大4人でも楽しめる点が新しい「モンスターストライク」

ミクシィの株価急上昇が止まらない。12月9日も値幅制限のストップ高となり、株価終値は前日比1000円(15%)高の7560円と年初来高値を更新。ストップ高は4日連続、年初来高値の更新は9日連続だ。

奇妙なのは、業績が明らかに苦戦している中で株価が急上昇していることだ。

かつての収益柱だったSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の「ミクシィ」の広告収入は減少の一途をたどっており、2014年3月期の売上高は80億円(前期比36.7%減)、営業赤字は16億円(前期比41億円の悪化)になる見通し。多くのネット関連銘柄の中でも業績の低迷は際立っている。

6月に就任した朝倉祐介社長の下、事業構造の改革を進めている最中で、海外拠点閉鎖、人員削減などのリストラを進めると同時に、50億円規模の投資枠を設定し、新事業創出を目指しているところだ。

そんな中でミクシィ株が買われる要因になっているのが、10月10日にリリースしたスマートフォン向けゲーム「モンスターストライク(モンスト)」だ。iOS版のユーザー数は11月30日時点で30万人、12月9日時点で40万人を突破しており、ダウンロードの伸びは加速している。11月5日に開始したアンドロイド版の事前登録は12月6日に2万件を超え、12月中旬に予定している正式リリース後のヒットを予感させている。

モンストが第2のパズドラに?

モンストはミクシィと、元カプコンの岡本吉起氏がタッグを組んで制作したアクションRPG。1人で遊ぶこともできるが、ブルートゥースで通信をしながら最大4人までが同時参加できる点が新しいところ。10代の若者の間でブームが広がりつつあり、高校の同級生、部活の仲間などが電車での行き帰りなどに楽しんでいる。

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