いきなり研修部屋へ ミクシィ不可解人事 約30人がサポート部門へ異動したのはなぜか

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老舗の国産SNSとして知られる、ミクシィが揺れている。人の交流プラットフォームを本業とする企業であるにもかかわらず、人の感情を無視したかのような、やや乱暴な人事異動を実施。社内外に大きな波紋が拡がっているのだ。

ミクシィはフェイスブックなど競合SNSに押され、苦戦が続く。広告収入の減少により、2014年3月期の売り上げは80億円(前期126億円)へと急縮小、営業利益は16億円の赤字に転落する見込みだ(前期25億円の黒字)。

この危機を打開するため、6月に就任した朝倉祐介社長をトップとする新経営陣は、50億円のM&A資金を用意して矢継ぎ早に事業買収を敢行。400人以上いる社員のうち半分以上を配置転換する大胆な人事異動も進めている。その配置転換の過程で、“事件”が起こった。

中身は次のようなものだ。10月18日、時短勤務の女性社員を含む複数部署の正社員約30人が渋谷・道玄坂にある貸会議室に呼び出された。会議室に現れた人事担当者は、集まった社員に対し、11月1日付でカスタマーサポート部門へと異動するよう内示。あわせてミクシィ本社内のセミナールームを研修用の部屋へと転用。土日を挟んだ翌営業日である10月21日からはセミナールームに引っ越すことを命じたうえで、本社には戻らず帰宅するよう指示した。

この内示後、当該社員は、社外から社内ネットワークにアクセスするためのVPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)アカウントが無効となり、社内ネットワークに入れなくなったという。

21日午前、ミクシィでは大規模な席替えが行われ、その渦の中で異動対象者はセミナールームに荷物を運び込んでいった。ただならぬ様子で複数の社員がセミナールームへと向かっていく異例の席替えに、戸惑う社員も少なくなかったという。ある社員は「何か大きな事が起こっているのはわかるが、それを聞けるような雰囲気ではなかった」と語る。

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