ベトナム武者修行する日本学生が増える理由 超実践型の海外インターンが人材育成に効果
インターンシップに参加した学生の声として、「ゼロから企画を考え、実行するという、実践的なビジネスをさせていただきました。仕事をするうえで大切なことを学び、さらに、人とのつながりや信頼し合うことのすばらしさを経験してきました」(Dさん)
「難しかったのはチームワーク。今回私は私を含めた3人のチームで企画を実践したけど、その3人の組織でさえ、皆が1つになってビジネスをするのは本当に難しかった」(Mさん)とおのおのが現地で壁に当たりながらも、成長を感じている様子でした。
学生が2週間という限られた期間で、ゼロイチで企画を進めていくのは、まさに武者修行という名前にふさわしいですが、それを成功に導いているのは、専任のファシリテーターの存在です。ビジネス面とチームビルディング双方からの伴走者のサポートの下、初めて主体的に課題にぶつかっていけるのでしょう。
「この武者修行の中で大学生は変態し、自走式エンジンを搭載できる」(山口氏)
新興国ベトナムの負荷がかかる環境の中で大学生は成長し、自分で考え行動する力を身につけると言います。
山口氏は日本企業で働いた後、外資系企業で経験を積む中で、「不確実かつグローバルな環境でビジネスを進めるには、自走するしかない」という考えにたどり着き、早稲田大学ビジネススクール(WBS)在学中に執筆した修士論文が武者修行のベースとなっているそうです。
次に、ホーチミンの「実践型」インターンシップの事例を見ていきましょう。
成長する日系企業での実践型インターンシップ
ベトナム最大の都市ホーチミンは、バイクの通勤ラッシュのイメージが強いですが、近年は高層ビルが立ち並び、最もその経済的成長が感じられる都市です。日系企業も952社(2017年12月現在、ホーチミン日本商工会)が進出しており、 業種もIT、人材、食品メーカーを中心に現場のニーズも高くなっています。
大学生向け海外インターンシップを運営する最大手の株式会社ICCコンサルタンツ(商号:ICC国際交流委員会、本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:曽根靖雄氏)に話を聞きました。
このインターンシップの特徴は、期間限定で海外の企業に就職するイメージに近く、英文履歴書の作成・会社のマッチング、スカイプ面接、事前研修を経て参加。月曜から金曜まで1日約8時間、オフィスワークを経験するので、就職前に実務を経験できる欧米型のインターンシップといえます。
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