ホンダの「EVバイク」、真の狙い目はアジアだ

巨大市場インドの2輪販売は年間2000万台超

ホンダのEVバイク「PCX ELECTRIC」。2018年11月末から国内の法人向けにリース販売に乗り出した(写真:ホンダ)

「ウィーン」とモーター音を立て、新型バイクが静かに走り出す。エンジン音がないだけで、まったく新しい乗り物のようだ。  

ホンダは11月30日、電動バイク「PCX ELECTRIC(エレクトリック)」の国内での法人向けリース販売に乗り出した。シートの下に2つのパナソニック製バッテリーパックを搭載するバッテリー交換式電動スクーターだ。基本価格は1台78万7860円(税込み)。1回の充電当たりの航続距離は41kmで充電には最大6時間かかる。

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実際の街乗りでの使い方を調査するため、東京都や神奈川県、大阪府や兵庫県の在住者から合わせて60人のモニターを募集し、2019年にはバイクシェアリングにも乗り出すという。

初代電動バイク発売は24年前

「もともと燃費がよいバイクは必ずしも電動化を急がなくてもいい」「小さな車体に電動機構を組み込むのは難しい」という意識から、日本のメーカーは電動バイクの開発や市販化に遅れを取っている。低価格の電動バイクでは台湾のスクーターメーカー、キムコやゴゴローが覇権を握るようになって久しい。

ホンダが1994年に初めて発売した電動バイク「CUV-ES」(写真:ホンダ)

とはいえ、実はホンダの電動バイク開発の歴史は24年前にさかのぼる。1994年発売の初代「CUV-ES」は、原付1種クラスの電動バイクだ。2010年発売の2代目「EV Neo」は「スーパーカブ」風のデザインで価格は40万~50万円台、30分で充電可能な急速充電器に対応させた画期的なモデルだった。いずれも官庁や企業、個人事業主を対象としたリース販売に限定されていた。

ホンダが2010年に発売した2代目の電動バイク「EV neo」は30分の急速充電に対応していた(写真:ホンダ)

今回開発した3代目も市販化には至らなかった。初の着脱式バッテリーにこだわり、設計をゼロから練り直したことで、低価格化が実現できなかったからだ。台湾製が躍進する中、ホンダのEVバイク戦略はどこに照準を定めているのか。この新型電動スクーターは、国内の都市部での利用だけを想定しているわけでない。

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