プリウスに後付け安全装置が設定された理由 アクアにも、「ペダルの踏み間違い事故」防ぐ

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今回、後付けの踏み間違い加速抑制システムを装着したプリウス(トヨタが手配した3代目)を取材した。障害物を認識するセンサーは後付けの超音波ソナーのみ。前バンパーにはナンバープレートを挟み込むように左右1カ所ずつの計2つ、後バンパーではナンバープレート下部に同じく挟み込むよう計2つ備える。前後で合計4つの超音波センサーは同一品で障害物の認識距離は約3m。ちなみに、車両によってはメーカー側で製造時に装着した衝突被害軽減ブレーキ機能「プリクラッシュセーフティ」を装備している場合が考えられるが、今回の後付けシステムとは連動しない。

踏み間違い加速抑制システムの作動内容はこうだ。センサーが認識できる車両前後の範囲に障害物(ガラスや壁面も認識)があった場合、まず断続的な警報ブザー(ピッ、ピッ、ピッ)でドライバーに注意喚起する。同時に、センサーの状態を示す表示装置(警報ブザー用のスピーカーを内蔵)には、センサーが物体を認識している事を示す黄色の電波マークが表示される。

誤ってアクセルを強く踏み込むと?

この状態のときに誤ってアクセルを強く踏み込むと、断続的だった警報ブザーは連続音(ピー!)に変わり、アクセルペダルを強く踏んでいても加速はせずに、DレンジやRレンジでアクセル/ブレーキともに踏んでいない状態と同じクリープ走行を保つ。これと同時に表示装置には大きく“アクセルを離してください”と表示される。

踏み間違いを察知すると警告が表示される(筆者撮影)

この一連の流れはセンサーが障害物を認識している場合であれば前進時と後退時の両方で機能する。また、不測の事態(例/遮断機のバーが降りた踏切内から緊急脱出する)で意図的にドライバーが加速を望む場合は、約5秒以上アクセルを踏み続けることでゆっくり加速する。加えて、後述するシステムの電源をオフにすれば加速抑制機能は直ちに解除される。このように、幾重ものフェールセーフが考えられているあたりはさすがトヨタだ。

後退時には障害物がない場合でもシステムが機能する。5km/h以上で後退中にアクセルを強く踏み込んだり、停止状態からアクセルを強く踏み込んだまま5km/h以上になったりすると加速力が弱まり(上限は平坦路であれば20km/h程度)、連続する警報ブザーとともに“アクセルを離してください”と表示される。

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