横須賀線車両、新型の「顔」から消えるのは何? 緊急時の避難に「貫通扉」はなくても問題ない

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横須賀・総武快速線の現行車両E217系。前面の中央に貫通扉があるが、次世代車のE235系では扉がなくなる(写真:IK / PIXTA)

山手線の最新型車両として知られる「E235系」が、横須賀・総武快速線にも投入されることになった。今年9月にJR東日本が発表した内容によると、11両編成と4両編成の組み合わせで、グリーン車も2両連結される。カラーリングは現在走っているE217系を引き継いだ、青とクリーム色のデザインだ。

「貫通扉」がなくなった

だが、横須賀・総武快速線仕様のE235系のイメージイラストを見て気づいた点があった。

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これまで同線で使われてきたE217系や、その1世代前の車両である113系にも存在した前面の扉がないのだ。

前面の扉は「貫通扉」と呼ばれ、地下鉄の車両には緊急時の避難用として設置されている。

地上を走る山手線や中央線、総武線などの電車には設置されていないが、JRの通勤電車でも中央・総武線各駅停車から東京メトロ東西線に直通する車両(E231系800番台)や、常磐線から東京メトロ千代田線に直通する車両(E233系2000番台)には貫通扉がある。

山手線のE235系。前面に貫通扉がないこの車両の同型が横須賀・総武快速線に導入される(写真:風間仁一郎)

横須賀・総武快速線は東京駅付近で地下区間を走る。車体幅の広い特急電車も走る路線のため地下鉄とは基準が違うものの、地下区間を走行するのだから貫通扉があってもおかしくはない。

これまでの車両にはあった貫通扉が、新型車両では設置されないのはなぜだろうか。JR東日本に問い合わせてみた。

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