銀座線はなぜオレンジ?地下鉄「路線色」の謎 都営三田線は「赤」を丸ノ内線に譲って「青」に
東京都心に通う、あるいは住んでいる人なら、日頃何気なく使っているであろう地下鉄。複雑な路線網をわかりやすく見せているのが、路線ごとに決められたラインカラーだ。多数の路線が入り乱れる東京の地下鉄路線図は、銀座線はオレンジ、丸ノ内線は赤……など、鮮やかな色にあふれている。
現在13路線ある東京の地下鉄はそれぞれに別のラインカラーがあり、東京メトロ、都営地下鉄と運営は2つに分かれているものの、色はどれも重複していない。各路線のラインカラーはどのようにして現在見られる色に決まったのだろうか。東京の地下鉄のラインカラーが決まった理由を探ってみた。
ラインカラー誕生は約50年前
まず、どのようにしてラインカラーが決まったのか。
東京メトロによると、ラインカラーの導入に向けた検討がスタートしたのは1969年だ。「地下鉄網が広がりを見せていた当時、路線を色でご案内するという概念は乏しく、お客様へのご案内は『文字』に頼っていました。このような中、地下駅構内でもお客様へよりわかりやすいご案内となるよう、『色』による誘導・ご案内を検討しました」という。
1969年といえば、東西線が全線開業し、千代田線の最初の区間である北千住―大手町間が開業した年。東京の地下鉄網が飛躍的に拡大しつづけていた時期に、ラインカラーの検討が始まったわけだ。そして翌1970年に、それまでに開業していた路線、その後建設する路線を含めた色分けが決定した。
「1970年、当時開業していた営団地下鉄(現・東京メトロ)5路線(銀座線、丸ノ内線、日比谷線、東西線、千代田線)と都営地下鉄2路線、さらに建設が予定されていた計画路線(有楽町線、半蔵門線、南北線)を含めて、各線のラインカラーが決定しました」(東京メトロ)
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