株価2倍!ホテル予約プライスラインの秘密

注目の海外企業【第5回】

こうした事業拡大とともに、手数料収入から販売管理費(ネット広告費、人件費、その他)を差し引いた営業利益も、急速に増大している。手数料収入から上げられる営業利益の割合は低かったのだが、2007年から徐々に上昇し、2011年以降は45%の高い水準に達している。これは、たとえば1泊200ドルの部屋の予約を扱ったとき、手数料収入が28ドル(手数料率14%と仮定)とすると、販売管理費をすべて支払った後、12.6ドルの営業利益が上げられる勘定だ。

同社が取り扱ったホテルの部屋の平均単価は低下傾向にあるもようだが、手数料率は下がっていないと推定され、2007年以降、1部屋当たりの手数料収入はほぼ同水準を確保しているようだ。それに対して、1部屋当たりの販売管理費では、オンライン広告を強化しているため広告費負担は大きくは軽減されていないが、ほかの費用の負担は取り扱うボリューム全体が膨らむ中で、急速に軽くなっている。

今後とも市場動向の変化をとらえていけるか

今日では、ネット購入が生活のさまざまな場面で普及し、当たり前になっている。その背景にはネットにアクセスするための機器が、パソコンからスマホへ、そして多機能端末へと急速に広がっていることが挙げられるだろう。こうした中で、ホテル宿泊のネット予約サービスにおいても、巨大IT企業の参入を含め、今後とも競争がますます激しくなるのは間違いない。

プライスラインの成功は、航空券予約からホテル予約へ、逆オークションから通常のネット予約へ、米国内から欧州へと、いち早く事業の中心を移してきたことにある。ただ、それと同時に旧来注力していた航空券予約、逆オークション、米国内事業のいずれについても、ウエートは低いながらも継続させている。今後の需要の変化に対して、敏感に対応できる形を維持しているといえるだろう。

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