意外に危険?「ぶつからない車」の実力度

夜間の対歩行者ブレーキはまだ完全ではない

自動車事故対策機構が報道陣向けに開いた公開デモンストレーション。歩行者事故の約7割は夜間に発生し、その対策が大きな課題になっている(記者撮影)

「ぶつからない車」の触れ込みで、先進安全技術を搭載した自動車の開発ラッシュが進んでいる。前方の障害物を検知し、警報とブレーキ制御で危険を回避する「衝突被害軽減ブレーキ」を搭載した車は、2016年に発売された新車の約6割に達する。ただ、こうした安全技術の実力度はどれほどなのだろうか。

そんな消費者の疑問に答えるのが、独立行政法人 「自動車事故対策機構」(NASVA)が毎年実施している自動車アセスメントの予防安全性能評価だ。2018年度前期の結果がこのほど公表され、報道陣に対して評価対象車の公開デモンストレーションも行われた。

予防安全性能評価で、今年から新たに評価の対象に加わったのが「対歩行者被害軽減ブレーキ」(夜間街灯あり)だ。俗に自動ブレーキと呼ばれるこの機能を搭載する車は増えている。ただその多くは、車などの物体を障害物として認識するもので、歩行者を認識するものはまだ少ない。

今年から始まった夜間の対歩行者試験

諸外国と比べ、日本は歩行者が自動車事故に遭う割合が非常に高く、しかも対歩行者の事故の約7割が夜間に発生している。こうした中、2016年に始まった「昼間の対歩行者被害軽減ブレーキ」の試験に続き、今年は夜間での試験も始まった。

具体的には、夜間の街灯がある道路の右側から横断する歩行者に対して、被害軽減ブレーキが正常に作動して停止できるか、あるいは停止できなくてもどのぐらい減速するかによって判定される。乗用車の初速は時速30キロ~60キロまでの5キロ刻みで行われた。

対象車種は、夜間対応の対歩行者被害軽減ブレーキ搭載車で、市場での流通量などをもとに国土交通省の自動車アセスメント評価検討会で選定されている。

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