あなたのマンション、修繕積立金が結構ヤバい 30・40代が知っておくべき「管理組合の内情」
国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(2011年)では、15階未満で5000㎡未満(建築延床面積)の1㎡当たりの平均値は218円/月、20階以上で206円/月となっています。さらに、機械式駐車場や、エレベーターの設置数によっては、理想の修繕をするためにはさらに費用はかさみ、500円/月以上必要なケースもあるようです。実際に、2018年1〜3月期に販売された、築30年以上のマンションの修繕積立費の平均は205円/月とガイドラインを満たしていません。
近年は内廊下、ゲストルーム、ラウンジ、ジムなどのある「ホテルライク」なマンションも多く、こうした設備を維持するにはかなり厳しいものとなるでしょう。しかし、一度決まった規約を変えるのは至難の業です。管理組合の総会での決議には下記の出席・賛成が必要だからです(委任状・議決権行使含む)
・特別決議=4分の3以上
・建て替え=5分の4以上
「非公式な理事会」での話が独り歩きすることも
理事会に出席する人は限られているので、委任状をもらうのもひと苦労です。1つのタスクを終えるのに、膨大な時間がかかります。
また、やっかいなのが「非公式な理事会」です。それは親しい住民同士の井戸端会議の内容が独り歩きすることで、所有者間で勘違いする人が続出しやすいのです。それによって、誹謗中傷を受ける事例もよくあります。ほかにも、煩わしい事例をたくさん見聞きします。管理組合にはさまざまな考え、価値観を持つ人が集まります。このように、理想のマンションライフは簡単ではありません。
最後に、タワマンなど比較的高額なマンション購入、継続して住むとき、あるいは売却の際、心がけたい7つのことを記します。
高級マンションに住むには下記の覚悟をしてください。
① 購入前に「修繕積立金」「長期修繕計画」を念入りにチェックし、自身のライフプランニングと比較した資金計画を立てる
② 新築購入の際は、会合にはまめに出席をし、入居者の雰囲気を確認
③ 中古物件の際には、販売会社に理事会の状況を確認する
④ 新築時・引っ越し時には、面倒くさがらず理事会に参加する
⑤ 離婚を検討する場合、安易に「マンションさえもらえれば」という判断はしない
⑥ 強い精神力を持つ
⑦ エレベーター内のあいさつはマメにし、情報収集をする
昔と違い、これからは管理状態がマンションの資産価値を大きく左右します。ですので、将来的な資産価値の維持という全住民共通の目的を果たすべく、こうしたマイナス面をプラスにできるよう協力しながら管理組合を運営していきたいものです。
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