「ならば日本と手を組むぞ」と脅しをかけるために平壌へ招いたのがアントニオ猪木・参議院議員だったと考えれば、一連の顛末にも納得がいく。無論、羽交い絞めにされた日本が今、米国を裏切ってまでも北朝鮮カードを切ることなどできず、不発に終わった。
事ここに至ると、問題は果たして北朝鮮が米国の“真意”をくみ取り、動き出すか否かなのだ。それはすなわち、「デフレの恐怖」に怯える米国、そして欧州のために、核弾頭が搭載可能なミサイルという大きな“花火”を打ち上げ、それによって金融マーケットでマネーをものの見事に逆回転させることだ。
日中のいさかいは、いわば「フェイク」
1970年代後半から米国が軍・CIAを挙げて取り組んだ「遠隔透視(remote viewing)」研究プログラムである“スターゲート・プロジェクト”の生き証人の一人にエド・デームズ元陸軍少佐がいる。同元少佐は自らの「遠隔透視」の成果であるとして、2003年から世界中にこんな警告を発していることで知られている。
「これから5つの重大な出来事が地球を襲う。その2番目が日本で大地震が発生し、チェルノブイリ級の原発事故が発生することだ。そしてその次に起きるのが北朝鮮による核ミサイルの発射である」
1番目として語った「アフリカにおける穀物の伝染病発生」と共に2番目まではその後に発生した事実と完全に合致してきている。そのため、今度は3番目である「北朝鮮による核ミサイル発射」が一体いつ起きるのかに注目が集まりつつある。
中東で仕掛けが発動しなければ、追い込まれるのは北朝鮮なのである。いや、仮に中東でそれが発動したとしても、同時に北朝鮮もまた突き動かされるはずなのだ。まさに「想定外の事態」の連続となることは間違いない。
来年(2014年)1月に行う恒例の年頭講演会(「2014年 年頭記念講演会」)では、そうした中、「それでは我が国は、マーケットは、そして世界はこれかどうなるのか」について、私なりの考えをご説明できればと考えている。
ワシントンD.C.の老翁は私に一言たりとも「中国が問題だ」とは語らなかった。“防空識別圏”を巡る大騒動で、にわかに緊迫し始めた日中間のいさかいこそが、米欧を中心としたグローバル・マクロの流れからすれば壮大なフェイクであることを噛みしめつつ、私たち日本人は今こそ「本当の未来」に備えなければならない。
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