eスポーツ「スポーツか否か」の不毛な論争

「普遍性がない」と批判されるのはなぜか

そのため、プロプレーヤーである梅原大吾選手のように、『ストリートファイターII』時代から現在の『ストリートファイターVアーケードエディション』にわたって活躍している選手もおり、一貫性がまったくないとは言いがたいわけです。もちろん、それぞれのタイトルをまったく別物ととらえる人もいないわけではないと思いますが、それでもシリーズとしての根幹はあると考えます。

『ストリートファイター』シリーズ最新作の『ストリートファイターVアーケードエディション』。大ヒットした『ストリートファイターII』に比べ、グラフィックが向上し、システム面もいろいろ変わっているが、1対1の格闘ゲームであることには変わらない(筆者撮影)

多少なりとも変化してしまっているのであれば、それはスポーツとしての条件に当てはまらないという方もいます。確かにそれも一理ありますが、そもそもリアルスポーツがそれほど厳しい条件の下、一貫性があるかというと、そうでもなかったりします。

リアルスポーツでもルール変更はある

リアルスポーツであっても、30年、50年、100年とまったく同じルールやレギュレーションで行われているものはほとんど聞いたことがなく、何かしらのルールの改定や変化が生じているからです。

そのひとつとしてバレーボールを取り上げてみます。

バレーボールが生まれた直後の1900年前後はチーム人数も確定しておらず、その後、9人制と6人制に落ち着いています。そして、その後も目まぐるしくルールは変更されています。

特に大きな改正としては、1989年のサーブブロックの禁止、1995年のひざから下でのプレーの許容、1998年のラリーポイント制の採用、2000年のリベロ制の採用など。これらのルール変更は戦術やフォーメーションなどを根底から変える必要があり、新たに構築しなくてはなりません。それまでプレーしていた選手にとっては、ある意味別の競技と感じる人もいたのではないでしょうか。

サッカーであれば、サッカーの誕生から100年以上レッドカードやイエローカードが存在せず国際大会で初めて導入されたのは1970年のワールドカップメキシコ大会からでした。ほかにも1891年のペナルティキックの導入、1925年のオフサイドの守備側の対象が3人から2人に、1992年のゴールキーパーへのバックパスの禁止、1997年のキーパーチャージの廃止などが挙げられます。

トラディショナルでメジャーなスポーツにおいても、これだけの変化が見られるわけです。

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