ゴーン逮捕で想定される最悪の反撃シナリオ

ルノーと日産の関係はいったいどうなるのか

現状のルノー・日産・三菱のアライアンスがこのまま継続していくと考えるのは、楽観的だと予測する専門家も少なくない(撮影:風間仁一郎、鈴木紳平)

日産自動車のカルロス・ゴーン元会長の逮捕は、日本、フランスのみならず世界中を驚かせた。いまさらゴーンの業績については言うまでもないだろうが、「ルノー・日産・三菱」の3社アライアンス(提携)は、世界第1位の自動車グループへと駆け上がる可能性も秘めていただけに、その影響は計り知れない。

海外と日本の大手メディアの論調

今回の逮捕劇の是非については、まだ結論づけることは到底できないだろうが、日本国内の大手メディアはゴーン個人の犯罪として、特捜部が提供した情報をどんどん流している。一方、海外メディアは日本とはまったく異なる視点での報道が目立つ。

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「日本人の陰謀」「クーデター」といった論調が目立つ当事国フランスのメディアは言うまでもないが、第三国である英国のBBCでさえ「逮捕、拘留、解任は冷静に計画された悪意ある攻撃」ではないのか、という声を紹介している。

日本国内でも、「カルロス・ゴーン氏は無実だ」と主張する識者も出始めている。現状のルノー・日産・三菱のアライアンスがこのまま継続していくと考えるのは、楽観的だと予測する専門家も少なくない。

自動車業界は、EV(電気自動車)への転換期に当たるこの時期、単独の企業によるイノベーションで勝ち抜けられる時代ではなくなっている。今後は、国境の壁を乗り越えて先進技術を持った企業と共同開発していくことこそが、自動車会社が生き残れる唯一の道だとさえいわれている。

そんな中で、ルノーが強引に株式の過半数確保を狙って統合を迫ってくる可能性もある。その一方で、経営統合できなくなった場合には日産株を第三者に売却してしまうシナリオも十分に考えられる。

場合によっては、日産の経営陣を全員追い出して、ルノーが全経営陣を入れ替える画策をするかもしれない。あるいは、日産側に重大な裏切り行為として莫大な損害賠償金を請求してくる可能性もある。

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