地方を滅ぼす「視察病」という深刻な病気

地方を視察する無駄な「ヒマ人」3つのタイプ

1.表敬訪問 (1時間以内)

一定の成果を上げている地域には多数の問い合わせが来ます。その中でも正体不明なのが「ご挨拶をしたい」「表敬訪問をさせていただきたい」といったたぐいのものです。この手の人たちの目的は何もありません。「一度行って顔を拝みたい」といった具合で、わざわざ飛行機や新幹線を乗り継いで、1時間くらい何の中身もない時間を過ごすために来てしまう人たちです。

2.情報交換(2時間以内)

二つ目。さらにもうひとつあるのは、関係者数名を引き連れて「情報交換をお願いしたい」といった問い合わせです。「やっている取り組みについて詳しく質問させていただきたい」、「新しい部署の担当になった」とか、「新しい政策担当者になって何をやっていいかわからないため、情報交換をさせていただきたい」といったものです。

「情報交換」ではなく、実態は「情報強奪」

しかし、「情報交換」とは名ばかりで、有益な情報はほとんどなく「情報強奪」に近いものばかりです。日々の取り組みで得た情報、知見などをタダでもらった上で、「大変勉強になりました」と言って去っていく…。しかも、それが何か所属先で有益な形になったという報告など聞いたことがないのは言うまでもありません。

3.視察見学(2時間以上)

さらに活性化している地方の現場で多発しているのは、視察見学の要請です。「ニュースをみました!」「本を読みました!」と刺激を受け、「ぜひ現場を説明して回ってほしい!」といった依頼が先進地と言われるところに押し寄せます。

結局、事例などというものは「その時に」「そのチームが」「その場所で」奮闘し続けて実現した結果に過ぎず、それが答えでもなんでもないわけですが、「一定数、他人の成功をパクれば自分たちも成功する」という基本法則を持っているため、この視察見学が多数出てきます。

もっと悪質な動機としては毎年視察見学予算があるから、毎年どこかに「行かなくてはならない」から行く、というものです。別にどこでもいいけど、団体旅行気分で視察見学に行くのです。地方議会の議員団などが時々やり玉にあがっていますが「先進地域の視察」といえば許される土壌があり、大変困ったものです。

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