「週末の寝だめ」でどんどん疲れていくワケ 「社会的ジェットラグ」を知っていますか

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平日の昼休みは12~15時の間に15~20分のお昼寝、週末はど~んと2時間までのお昼寝。これがお昼寝の基本です。ただし週末の夕方や夜に「千載一遇の大プレゼンや会食」がありシャープな頭脳にしておきたい場合は、週末でも例外的に15~20分のお昼寝に留めておきましょう。1人で、もしくは家族や気のおけない友人とゆっくり過ごすなどの平時は、睡眠不足の解消が第一優先なので2時間寝てほしいですが、頭脳のシャープさでいうと、やはり15~20分のお昼寝後が最強だからです。

無理なく睡眠負債を減らすには

③ いつもより30分早く寝る

①と②が、週末にど~んとまとめて睡眠不足を解消する方法。そして根本的解決法かつ毎日コツコツ返済する方法が、いつもより30分早く寝ることです。たとえばいつも夜中の1時に寝て、朝6時に起きている人の場合。まず午前0時半に寝て、朝6時に起きるという生活をしてみてください。

このように朝起きる時間は変えずに、1週間で30分ずつ寝る時間を早めていくのが、一番無理なく自分に合った睡眠時間に近づくコツです。それでも日中に眠気やだるさがあるようなら、次の1週間はさらに30分早く寝ます。30分早く寝る→日中の眠気やだるさなど様子をみる、を繰り返して、スッキリ起きられるようになり、午前中に過度な眠気もなくなり体調も良いようなら、それが自分にベストな睡眠時間です。

ちなみになぜいつもより「30分」の早寝をおすすめするかというと、眠りに落ちる準備時刻に関係があります。眠りに落ちるためには、深く眠る、そして適切な時間眠るための睡眠ホルモンであるメラトニンが十分に分泌され始めたり、活発に活動するための交感神経の働きが低下する必要があり、それが始まるのが、「いつも寝る時刻」の少し前、通常ですと1~2時間前だからです。

なので、いつもの2時間前、3時間前など就寝の時刻が早すぎるとこの準備時刻に達せず眠れないことが多いため、就寝時刻は30分~1時間早めるのが限界な場合が多いようです。ということで、「30分」が誰もが成功しやすい早寝の単位といえるでしょう。

一方で、いつもの2時間前、3時間前でも余裕で眠れる場合があります。この場合は極端に睡眠負債が貯まっている可能性が高いので、「早寝なんて無理」なんて悠長なことを言っている場合ではありません。緊急事態の「未病」対策だと思って、睡眠を第一に、一刻も早く、どんどん早寝をしてください。

こうしたコツを実践し、週末との睡眠時間の差が1時間以内になれば、睡眠負債もたまっていない状態になったといえます(2時間以内なら大丈夫という説もあります)。筆者は①②③を組み合わせて、2年近くかけてやっと週末との差が2時間になったので、次は1時間になるまでがんばろうと引き続き取組み中です。早寝にシフトしたプロセスは、前回(『実録!「禁酒」すると睡眠はどう変わるのか』)を参考にしてみてください。

会社に行ったり、家族の世話をしたり、いまの日本で社会生活を送っている以上、毎日ベストな睡眠時間を確保するのは簡単ではないはずです。また、睡眠負債はなるべく早く返し始めるに越したことはないので、早速今日や明日から3つのコツのうちできることから始めてみましょう。

西川 ユカコ 昭和西川副社長、睡眠サービスコンソーシアム理事

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にしかわ ゆかこ / Yukako Nishikawa

睡眠サービスコンソーシアム理事、睡眠改善インストラクター、温泉入浴指導員、セロトニントレーナー。学習院大学卒業後、「ヴァンテーヌ」「25ans」「婦人画報」の編集者としてハースト婦人画報社に10年間勤務。現在は家業である昭和西川の代表取締役副社長を務め、また睡眠研究家として「ミス日本」ファイナリスト勉強会や「NHK文化センター」青山教室などで睡眠講義を行う。科学的データを参考にしながら、日中にパフォーマンスUPするための快眠法を日々研究中で、2020年4月にその全メソッドを公開する著書『最強の睡眠』を上梓。同年3月より、「睡眠サービスコンソーシアム」の理事も務める。

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