「SUV」が世界の新車市場を席巻した本質理由 もしホンダがスーパーSUVに参入したら?
ポルシェ初のSUV「カイエン」は間違いなく冒険だった
――自動車業界は今や猫も杓子もSUVです。
森口 将之(以下、森口):自動車メーカーが保守的になっている象徴だと思います。2002年にポルシェが発売した初のSUV「カイエン」は間違いなく冒険でした。ところが、今のポルシェは半分以上の販売台数をSUVが占めています。そんなことから今、新しい分野には進出したいが確実にビジネスとして成功させたいという思惑がある多くのメーカーがSUVに参入するのでしょう。
藤島 知子(以下、藤島):カイエンのヒットは当時、あのポルシェのブランド力とスポーツカーメーカーというイメージに乗っかりたい人が、あれほどいたことに驚かされましたよね。
森口:ポルシェの代表的なスポーツカーである「911」1台では生活シーンすべてをカバーするのは不可能な人が多いでしょう。カイエンのようなSUVは要するにファミリーカーとしてのポルシェです。(戦略として)ファーストカーを奪いにいくということだったのでしょう。セダンではフォーマルすぎるし、ミニバンでもないというなかで、SUVならばと思いついたのでは?
藤島:スポーツカーに乗りたくてもライフステージが変化して、家族ができたら乗り続けることは実際難しいですからね。
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