ごみ収集の現場は「ティール組織そのもの」だ 清掃車に乗って考えた地方自治

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ごみ捨てのルール、守れていますか?(写真:ナオ / PIXTA)

「ちっくしょぉぉぉー!!」思わず天を仰いでしまった。隣で立ち読みしていたビジネスマンをびっくりさせてしまったのは申し訳なかったけれど、こんな面白そうな本を見逃していたのだから仕方ない。奥付をみると初版は5月30日、9月10日で5刷とある。面白い本が出たよ!と超速でお知らせしたいHONZの一員からするとこの遅れは痛恨の極みだ。

新宿区でのごみ収集実体験レポート

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偶然見つけた一冊は、『ごみ収集という仕事 清掃車に乗って考えた地方自治』。地方自治や行政学を専門とする研究者が、新宿区で9ヶ月にわたって清掃員としてごみ収集の現場を体験した記録だ。この時点でもう、面白そうな雰囲気ビンビンである。

なにしろ新宿区は、歌舞伎町や新宿二丁目、荒木町といった個性あふれる歓楽街や飲食街を抱えている。それに文化や生活習慣が異なる外国人も多い。今年の成人式で驚いたのは、新宿区の新成人の45%が外国籍だったことだ。新宿区の人口は34万6975人(2018年11月1日現在)。約12%にあたる4万3690人が外国人だ。比率は23区中トップ。そんな新宿区でごみ収集とは、聞いただけで大変そうである。

地方自治というと、メディアはとかく「スーパー公務員」にスポットライトを当てがちだ。「調整型から立案型へ」の合言葉で一時は21世紀型の公務員像と持て囃されたが、著者はこれに違和感をおぼえていたという。行政を支えているのは、光が当たらなくても自らの役割をコツコツとこなしている人々ではないか。そうした人々を可視化することこそが、地方自治への理解につながるのではと考え、著者はごみ収集の現場に飛び込んだ。

その心意気やよし!……なのだが、実際に体験した現場はとんでもなく過酷だった。本書には初めて知るごみ収集現場のディテールが満載だ。

普段よく見かける収集車は「小型プレス車」と呼ばれる。ごみを「押し板」で圧縮しながら最大約2トンを積み込める車だ。新宿区では車1台につき作業員2名で作業し、1日に6台分を積み込むよう作業量が決められている。

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