地方が「妬み地獄」から脱出する4つの行動 「様子見」は挑戦者潰しに加担するのと同じだ

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何もしないくせに、潰れた後に「私は応援してたんだけどね……」なんて言うのは何の救いにもなりません。そして「あのまちは挑戦には向いていない、潰される」という話が伝わり、次に出てくる人はますます出てこなくなっていき、衰退は極まっていくのです。つまり、地元で新たな店がつぶれたなど失敗の実績が重なれば重なるほど、結局は地元の人にもマイナスが降りかかることになることを、もっと深刻に受け止めるべきです。

倉敷の大実業家、大原氏が残した「最高の言葉」とは?

それでは、もう一方の「挑戦者側の視点」からはどのように考える必要があるでしょうか。実は、先人たちの例をみると、多くの反対をされているからこそ「価値のある仕事」であると考える人も多くいるのです。以下はすばらしい先人の例から学びたいと思います。

③ 7~8人から反対されるうちにやるのが「仕事」

岡山県倉敷市の生んだ大実業家で、倉敷紡績(クラボウ)や倉敷絹織(現・クラレ)などで多数の社長を務めた大原孫三郎氏(1880-1943)は、「労働科学」の分野に日本で初めて本格的に取り組んだ1人として知られ、労働者の環境改善に努めたり、近代美術コレクションなどの文化事業にも功績を残しています。しかし、実はこうした大原氏の取り組みは当時からすれば異端の取り組みとして、つねに周りからの批判にさらされ続けていました。そんな大原氏は、生前このように語っています。

「仕事を始めるときには、10人のうち2、3人が賛成するときに始めなければいけない。1人も賛成がないというのでは早すぎるが、10人のうち5人も賛成するようなときには、着手してもすでに手遅れだ。7、8人も賛成するようならば、もうやらないほうがいい」

このように身内からも反対されたりしても、それで心折れてしまうことなく、自らがやってみようと思うのであれば、2~3人の賛成者しかいないときにこそ挑戦しなくてはならないということです。挑戦し、成功すると、さらにまた別の反対者が現れていきますが、それをネガティブにとらえるよりは、「皆が気づいていないぞ」と前向きにとらえるという考え方もあるということです。

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