BMW3シリーズ、7代目の姿形は何が変わったか デザイナーも「難しい」と唸る車種の最新進化

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その言葉とは「3シリーズは難しい」だった。主力車種ということで注目度は高いし、台数的にも売れなければならないと宿命づけられているからだろう。しかしそんな中でも、新型3シリーズには新しい考えを取り入れていた。

新型3シリーズのエクステリアデザインを説明する永島氏(筆者撮影)

「ヘッドランプの下側にボディカラーが食い込んでいるのがわかるでしょうか。これは4代目の3シリーズをイメージしたのです。またキドニーグリルは、初代3シリーズやその前身の02シリーズのように左右の枠がつながっており、横から見ると上が突き出したシャークノーズと呼ばれる形状にしています」

BMWの伝統へのオマージュ

グリルをつなげたのは、内部に安全装備のセンサーの場所が必要だったという理由もあるそうだが、3シリーズの初代がデビューしたのは1975年と、今から40年以上前のこと。新型は第7世代にもなったので、オマージュ的な表現を入れることにしたという。

新型のヘッドランプは過去の3シリーズのオマージュであることを説明(筆者撮影)

ボディサイドではまず、サイドウインドーの「ホフマイスターエッケ」について言及した。ホフマイスターはこのデザインを考えた昔のデザイナーの名前、エッケはコーナーを示すドイツ語で、後端の斜めのラインが下りきる直前で曲がって前に向かっていく部分のこと。やはり02シリーズあたりから使っているBMWの伝統である。

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