若手男子のための「ウォームビズ」着こなし術 暖房に頼らない冬のスーツスタイルはこれだ

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紡毛とは、文字通り、ウールなどの繊維を紡いでつくった生地素材のこと。毛先がふわっと起毛するため、毛の間に空気が入り込み保温性が高まる。見た目にも暖かそうなのも特徴だ。

梳毛素材のジャケットに、ベストを着こんだ例。見るからに暖かそうだ (筆者撮影)

もちろん、春夏をメインとしてオールシーズン使えるのは「梳毛(そもう)」と呼ばれる薄手で、毛足が短く、起毛してないなめらかな生地素材だ。

梳毛素材でも、厚手で総裏地ものなどを選べば冬でも十分着られるが、やはり暖かさより涼しさを感じさせる。

寒さが特に苦手というなら、真冬は控えに回していいだろう。

「紡毛素材の代表がフランネルやサキソニーといった素材。スーツよりもジャケットとパンツの組み合わせが多いですが、とても暖かい。秋冬用に考えるなら、一着持っているととても重宝すると思います」(粟竹氏)

セットアッパー 「スリーピースのベストは、まさにこの時期にベスト」

では、「秋冬用に紡毛のスーツを」……と考えているなら、スリーピースという選択もアリだ。

スリーピーススーツとは、ジャケット+パンツに加えて、ベストという布陣のスーツスタイルで、フォーマルな印象を与える。昨今のスーツスタイルはクラシックな装いが流行になったため、目にする人も多かっただろう。

そしてこのベストが、「防寒着」としても頼りになる。当たり前のことだが、ジャケットの下に同じ生地の服が一枚あるだけで、暖かさがアップする。加えて、前ボタンで着脱しやすく、少し暑くなってきたなと感じたら、ベストを脱いで「ジャケット+パンツ」のスタンダードスタイルでも使える利便性がある。

ベストは防寒着にもなり、動きやすさも確保

さらに、内勤でPCの前に座っているときなどでも効果を発揮する。ジャケットを着ていると暖かいが袖周りが邪魔になる。しかし、ジャケットを脱いで「ベスト+パンツ」スタイルになれば、袖口があいていて動きやすい。それでいて、胴回りは暖かさをキープできる。若手社員には少ないだろうが、脂肪がついたメタボ体形を隠すことにもなる。先発二番手だが実はエースのような存在だ。

「ただしスーツのベストは、丈が短すぎてベルトがまるまる見えてしまったり、あるいは長すぎて、ジャケットの裾から出たりすると、逆にだらしなく見えます。オーダーなどを考えるのも手ですが、いずれにしても試着してしっかりチェックしてから購入しましょう」(粟竹氏)

ワンポイントリリーフ 「中に着るニットは“カーディガン”がイチオシ」

スーツやジャケパンのインナーとして、ニットを着る。ウォームビズの基本ワザだ。糸を編み込むニットもまた、糸と糸の間に空気が入るため、着るだけでぐっと暖かくなる。シャツとジャケットの間をつなぐ中継ぎとして、一枚着込めば、うまく寒気をシャットアウトできるわけだ。

もっとも襟の形によってVネック、タートルネック、丸首のクルーネックなどの種類があるし、生地も薄手のハイゲージから、厚手のローゲージ、その中間のミドルゲージなどがある。「いったい、どれを選べばいいのか……」と、迷う方もいるだろう。もちろん、好みで選んでいいのだが、おすすめは「Vネックのカーディガン」だ。

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